嵐が吹き荒れています:検察庁の外にも、中にも。

今朝の朝日新聞やってくれましたね。
ネット版で見られないところが、ツイッターで大拡散されるのを恐れるデスクでもいらっしゃったのでしょうか。
しかしながら、内容が素敵すぎるのです。

まず、
石川知宏衆院議員を取り調べた検事が事実と反する内容を捜査報告書に記載した問題で、この内容を引用して東京地検特捜部副部長名で作成された別の捜査報告書は、実際には当時の佐久間達哉・特捜部長(55)=現・法務総合研宛所国連研修協力部長= が執筆していたことがわかった。

これは、日経新聞の記事の後追いです。これだけだと、なにをいまごろ、という感じなのですが、ここから先が凄い。

再捜査に際し、佐久間元部長は、再び小沢氏を不起訴とする理由をまとめた「不起訴裁定書」を作成したが、上級庁の東京高検などから「小沢氏が関与したとする証拠が強調され過ぎている」と指摘を受けた。元部長は裁定書を書き直した際に省いた部分を、副部長名の捜査報告書に盛り込んだ。

あのー、ベタ記事であっさり書いていますが、これって凄いことじゃないでしょうか。

もともと佐久間氏は不起訴裁定書を作った。
不起訴裁定書というのは、不起訴を決めたことを説明する文書です。

ところが、その不起訴裁定書が、「小沢氏が関与したとする証拠が強調され過ぎている
すなわち、不起訴の説明になっていないような代物だと、さすがの東京高検もクレームをつけて書き直しを命じるほどひどい「問題のある文書」だったというわけです。

で、そのような問題のある文書の問題のある部分(高検から、ボツにされた部分)をきっちり盛り込んで、斎藤副部長名義の報告書を自作自演で作り、なにくわぬ顔で検審に送ったと。

報告書なら、高検や最高検に見られて注意されることもなく、ばっちり検審を騙せると思ったわけですね。

つまり、検察側は、「報告書によって検審が騙されたという証拠はない」という理由で、偽計業務妨害罪を何とか不起訴にしようとしているけれど、少なくとも、佐久間氏が検審を騙す気アリアリだったのは、これでバレちゃったというわけですね。

と、こういうすごいことをさらりと教えてくれている朝日新聞、やるじゃないですか。

締めの「起訴相当議決を受けた再捜査として、問題があるとは言えない」と判断。ただし、田代検事の行為への監督責任はあるとして佐久間元部長に人事上の処分を出す方針だ。
というあたりは、検察へのリップサービスというところでしょうか。なかなか綱渡りをやってくれてます。

これを受けて、さっそく小川前法相も、参院法務委員会で、ばりばりがんばってくださっているようです。
http://togetter.com/li/323394

さあ、みなさん、面白くなってきましたね。
こんな状況で、あの人たちは、それでも不起訴を出そうってことみたいですよ。

テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済

コメントの投稿

非公開コメント

No title

告発問題、的確なご判断にいつも敬服しています。朝日の記事は、検察が頭までは腐っていないと言うための布石かと思って読んでいました。本当に「それでも不起訴を出そう」なら、正気の沙汰ではないですね。

No title

ユーモアのセンスで、朝日の深刻な記事を簡潔明瞭且つ理論的にコメントする、八木さんはまさに新しいジャーナリストの先端を行く人ですね。「嵐が吹き荒れています」をそのまま八木さんのブロッグからと明記して私のブロッグに乗せて良いでしょうか?

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

決戦の時です。

何時もながら御活躍に感謝しています。しかし既得権益利権集団の解体には未だ未だ先の見えない障壁が立ちはだかっています。
https://twitter.com/#!/isao_pw
「陸山会」事件虚偽捜査報告書問題 法務省、作成の検事を停職へ
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00225811.html
刑事告発された事件を内部処分だけで揉み消すとは司法の堕落だ。法務省は無法地帯か。
読売新聞では小川前法務大臣を嘲笑する記事も有ります。
官僚機構に支配され国民主権を否定する政治家達には何も期待出来ない日本の現状は異常です。
プロフィール

PANDORA

Author:PANDORA
ラテンアメリカと日本を拠点に活動する音楽家・作家 八木啓代のBlog
公式サイト http://nobuyoyagi.com

★CD情報
新作CD”Lagrimas”試聴やご購入はこちらから

★新刊情報
刑事司法への問い (シリーズ 刑事司法を考える 第0巻) (岩波書店)
日本の刑事司法の何が問題か、どのような改革が求められているか。刑事法研究者、実務法曹の他、八木も執筆しております。
禁じられた歌ービクトル・ハラはなぜ死んだか(Kindle版)
長らく絶版状態だった書籍をリクエストにより電子書籍で再版いたしました。八木啓代の原点です。
検察崩壊 失われた正義(毎日新聞社)
5刷。この一冊が検察にトドメを刺すことになるかもしれません
リアルタイムメディアが動かす社会(東京書籍)
超濃ゆいメンバーによる講義録!
ラテンに学ぶ幸せな生き方(講談社)
なぜラテン人は自殺しないの?に応えて3刷!好評発売中!
キューバ音楽(青土社)
ラテン音楽ファン必読!キューバ音楽のすべてが理論も歴史もわかります。浜田滋郎氏激賞
貧乏だけど贅沢(文春文庫)
沢木耕太郎氏との対談収録
ハシズム!(第三書館)
共著で橋下大阪市長を解剖します。

★ライブ情報
5月11日(木) 六本木・Nochero
Vo. 八木啓代 G. 福島久雄

ライブ&講演詳細はこちら



nobuyoyagiをフォローしましょう

カレンダー
03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
最新記事
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

カテゴリ
検索フォーム
最新コメント
リンク
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
月別アーカイブ
最新トラックバック
  1. 無料アクセス解析