続・北斎の目

昨日、ある画家の方と一緒に飲んでいた。
その画家さんは、若いころ、写真家になりたかったそうである。
....ふつうは逆のように思うけど。

ただ、その方曰く、
「だって、写真家の方がかっこいいでしょ? カルティエ=ブレッソンみたいにカメラ持って戦場を撮ったり........でもぼくは運動神経良い方じゃないから、きっと写真家になったらすぐ死んじゃうだろうなあって」

それはあの、報道写真家といって、写真家の中でもごく一部の人だと思うんですけど。

「でも、画家ってなんかドンくさい感じしません? 少なくともぼくは、スポーツ万能の画家とか、元ラグビー選手の画家なんて聞いたことないなあ」

ううん、そういえば私もないなあ。

で、そこからたまたま話題が、ある写真家の人の話になって、「なんでいつも決定的瞬間でシャッターを切れるのか。やはりそれは運動神経が良いからではないか」というネタに。

「あの人の場合はねえ。それもありますけど、動体視力が普通じゃないんですよ。全盛期の川上が、飛んでくるボールの縫い目が見えるって言ったっていう話があるでしょ、ああいうことが当たり前だと思ってたみたいですよ」

と、そこでその画家さん。べつに驚くでも感心するでもなく

「ああ、いますよね、そういう人。ぼくの亡くなったジイサンも、落ちる水滴が円に見えるって言ってました。北斎なんかもそうでしょ。波しぶきの動きが見えるんですよ」

その画家の方の御祖父は、じつは有名な日本画家である。

「ぼくはねえ、そういうの見えないんですけどね、色の違いが見えるの。それで、その違いが普通の人にはわからないって気がついたときはびっくりしましたね」

そういえば、その画家さんは、わたしのCDの裏ジャケ写真を一瞥して、あっさりと「あ。これ、○○○の○○○○ビルでしょ」と、撮影場所を指摘した唯一の人物であった。
(じつはこれがわかった人はいままでに世界に二人しかいないが、もう一人は推理によって場所を割り出している)

この人、どうも写真記憶もあるようです。

画家とか写真家、音楽家って、確かに人間離れした人の宝庫、かも。
いや、私の周りにそういう人たちが集まるってこと??

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