タラと豚

昨日はメキシコ料理。

甘塩ダラを、たっぷりのオリーブオイルとトマトで原形をとどめなくなるまで低温で煮込み、ハーブで香りをつけたメキシコ風のバカラオを前菜に、トマティージョ(その正体は緑の食用ホオズキ)のピリ辛ソース、辛くないチリを使ったローストポークなど。

干しダラ料理は、もともとスペインの伝統で、メキシコでも作るのですが、この鱈をスウェーデンあたりから輸入するし、オリーブオイルもスペインの輸入品なので、けっこう高価な贅沢料理とされています。
しかも、干しダラを戻す手間もかかるうえ、失敗すると、油っこいのにパサパサしてるという妙な料理になってしまう。

でも、日本って、冷凍の塩タラの切り身が安いですから、たっぷり使っても、食材費がたかが知れていますし、くさみもなく戻す手間もかからない。オリーブオイルもカルディあたりで買うと、手頃なお値段。
塩ダラに、そもそも適当な塩味もついているので、失敗なく、おいしくできます。このバカラオ、もう、フランスパンに絶妙に合うのですよね。

アグア・デ・ハマイカというハイビスカスの花を煮だして、少し砂糖を入れた飲み物も作っていたのですが、やはりバカラオと合わせるとなると、酒ですね。お客様の手土産のスパークリングワイン、進む進む。

スペインでは、豚肉を大変好むということもあって、その植民地だったメキシコやキューバでも、豚肉料理が多いのですが、これは、スペインが新大陸を征服した時代背景も関係があるようです。

当時のスペインは、洗練された文化で知られた後ウマイア朝アラブ帝国から、キリスト教徒が国土を奪回したところ。その反動でキリスト教原理主義に陥っていた時代。
当然、イスラム教徒やユダヤ教徒に対する差別もあったわけです。

で、「豚肉が食べられる」ことは、イスラム教徒でもユダヤ教徒でもない証だったというわけですね。
(「隠れムスリム」「隠れユダヤ」に対する踏み絵的色彩もあったのでしょう)

そういったことをお客人からうかがって、いままでの疑問も氷解した次第。
いや、ためになりますわ。

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