DNA鑑定の信憑性

別の捜査幹部は、起訴断念の舞台裏について、決定的な証言を漏らしている。

「食堂の店員、そいつの証言のせいで、菅家のアリバイが成立しちゃうんだ。それで調書を取り直したんだけど、公判でそのことがバレたら、本件(「M・Mちゃん事件」)まで無罪にひっくり返っちゃう。だからあきらめた。検事も起訴日まで決めていたのに、やっぱりまずいと・・・・・」   退職した気安さだろうか。警察と検察が調書を捏造した後、それを隠蔽したことを認めたのである。

(中略)

 唯一の物証であるDNA鑑定も確固たるものではなかった。M・Mちゃんの下着に付いていた精液と、菅家被告のDNAの型が一致したというが、下着はひと晩川の流れにさらされており、鑑定には不適格な資料だった。捜査幹部が告白する。「科警研(警察庁科学警察研究所)が再三拒否したのを、無理にやらせたんだ。」 その背景には、警察庁上層部の政治的意図があった。DNA鑑定の全国配備にむけ、予算を獲得するためには”実績”が必要だったのだ。

 菅家被告の弁護団は高裁判決後、無実を証明する手段として、独自にDNA鑑定を行った。鑑定人となった押田茂實・日大医学部教授が明言する。『科警研が発表した精液のDNA型と、菅家被告の型は、異なりました。』

 弁護団は、押田鑑定書を最高裁に提出、精液と被告の再鑑定を申請している。(しかし、最高裁はこの重要な申請を全く無視し、有罪の判決を下した。<支える会・注>
 取材・文 小林篤(ルポライター) フライデーの記事より (2000年3月24日号) 
 http://www.watv.ne.jp/~askgjkn/fri.htm

当時の刑事部長で総責任者だった森下昭雄氏は、
「無罪が確定したわけではない。問題はこれから。法律に基づいて妥当な捜査をし、自供も得ている。(菅家さんが)やったと信じている」
と主張を続けておられ、その結果、ご自分のブログが炎上なさったようですが、2008年の再審請求棄却の際には、調書を捏造しておきながら(いや、捏造までしたから、か)「当時、県警の刑事部長・捜査本部長として捜査に携わった者として、感慨無料であります。」
とまで、ご自分のブログに書くほどの喜びようで、20年前のDNA鑑定は信用できても、現在の技術のDNA鑑定は「資料が古くなっているため信用できない」とおっしゃるぐらいの腐敗ぶりですから、仕方がないかもしれません。

そもそもこの時代のMCT118型DNA鑑定とは、いかほどの信頼度のあったものなのでしょうか。
http://www.ls.kagoshima-u.ac.jp/staff/h-nakaji/hanji1776.html

確か、現在の最先端の技術を用いる親子鑑定でも、「親子ではない」判定は100%できるけれど、「親子である」判定は、100%ではありえなかったと思うのですが。
99.9%の確率、というのは、一見「間違いない」ようですが、1000回に一回は違っているということ。99.99%でも、10000回に一回は違っているということです。

日本の人口だけでも1億3千万弱ですから、10000人に一人でも1万3千人。
いずれにしたって、DNA鑑定が間違える率は、宝くじに当たるよりははるかに高いわけで、そんなものだけを証拠に、死刑だの無期懲役だのを決定されたのではたまりません。

ところが、この足利事件とまったく同じDNA鑑定技術を唯一の証拠に、逮捕された人が一貫して冤罪を訴えているにもかかわらず、それも再審請求中に、死刑まで執行してしまった飯塚事件というのがあります。
こちらも、改めて、死後再審を請求するようです。
しかし、この結果、もし犯人とされた久間氏が無実だとわかったら、誰がどう責任を取るのでしょうか。
http://www.47news.jp/CN/200906/CN2009060501000966.html

ちなみに、DNA鑑定については、すでに英国のNature誌で、数度にわたって指摘されていながら、日本政府が断固として認めないこういう話もあります。
http://members.jcom.home.ne.jp/kisono/pcr/pcr.htm

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