なぜ、メキシコでばかり死者が出ているのか?

なぜ、メキシコでばかり死者が出ているのか?

メキシコは発展途上国だから衛生や栄養状態が悪いせい、とさも知ったかぶりを書いているブログなどあったりするが、今回、問題になっているのは首都圏であり、かつ、貧しい地域ではない。栄養失調状態だけの人が重症化しているなら、シティではなく、とっくの昔に地方が大炎上しているだろう。

もちろんわたしは専門家ではないので、単なる感想にしか過ぎないのだが、じつはメキシコシティというところでは、非常に風邪をひきやすいし、風邪をひいた場合、悪化しやすい。

私は、声帯が普通の人より大きくて丈夫にできているらしくて(これはかつて専門医に言われた)、風邪をひいても咽喉に来ることはまずないし、声が枯れることもまずない。そもそも風邪もあまりひかない。(これは別の理由か?)

しかし、メキシコでは風邪をひきやすいのだ。そしてメキシコの風邪は、鼻ではなくてすぐ咽喉、というか、呼吸器系にくる。
その理由は、大気汚染もあるけれど、それ以上に、あの高地の異常乾燥した空気のせいだ。乾燥下で人間側の気道粘膜の抵抗力は低下する。
メキシコシティは海抜2240mで、湿度は10%以下のことも多く、気温は30度ほど。
部屋に干しているちょっとした洗濯物はすぐ乾く。

今朝、メキシコの医師がNHKの電話インタビューで「重症患者は肺炎を急激に悪化させることで、死に至る」と答えていたので、ふと思ったのだが、あれは、メキシコシティの乾燥が悪化を招いているのではないか。

いずれにしても、風邪やインフルエンザ全般に、空気の乾燥はよくないので、ご注意。


一方、こちらに、今回の豚インフルエンザ発生時からの詳細なタイムラインが出ています。(日本語訳)
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/0c8836852970ce25ee0230fb82c2c58b

非常に貴重かつありがたい情報です。


反面、こんな記事がありました。
なんというか、このタイミングで.....。

メリーランドの米軍基地フォートデトリックで、生物兵器のサンプルを「紛失」していたのだそうです。説明によると、このウイルスは、豚インフルエンザ系ではないとか、犯罪性はないとか説明されていますが....

http://www.upi.com/Top_News/2009/04/22/No-crime-apparent-in-missing-virus-case/UPI-93081240458877/

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水分と湿度

八木さんの喉のトラブルについては、著作を読んでいる人ならご存知でしょう。

さて、図書館に寄ったとき、たまたまインフルエンザ関連本をまとめたコーナーがあって、数分で以下のような文章を見つけましたので、とりあえず決着をつけておきます。上気道粘膜の抵抗力ではなく、湿度の低下によってウイルスが「変質する」「壊れる」というのが真相のようです。

「水分と湿度」
(引用開始)
 インフルエンザウイルスが湿度に弱い原因は、ウイルスの表面に大量の脂肪分を持っているからではないかと想定されている。水は油を嫌い、油は水を好まない。お互いに反発し合うのが水と油の関係だが、これが水分でウイルスが死に急ぐ背景であろう。現に、脂肪分を持たないポリオウイルスは、水と高い湿度に強い。さらに、宮城県で小児科医の庄司眞が実施した調査では、平均絶対湿度五グラム以下になると、インフルエンザの流行がはじまるという。ちなみに、絶対湿度とは空気一立方メートル中の水の量である。
 ということは、冬の流行期間中は、家庭や学校、あるいは会社の中の湿度を、積極的に高めておく必要がある。特に、子供たちが小さい教室で長い時間、集団生活をしているので、学校ではそうした工夫が必要であろう。
(引用終了)
根路銘国昭『インフルエンザ大流行の謎』NHKブックス、2001年1月、ISBN 4140019077、p.237

素人向けの解説本ですから、「ウイルスが死に急ぐ」という噴飯物ながら、わかりやすい説明になってますね。インフルエンザウイルスの実体は RNA ですから「死ぬ」はずもない。RNA の構造が「変化する」「壊れる」という意味なんでしょう。

こういった解説本は、著者校正を経ないことも多いでしょうから、必ずしも正しい記述である保証はありません。現に本書の同じページに校正ミスがありましたから。

とはいうものの、湿度が高い場合、RNA は壊れ、逆に低い場合は壊れにくいという「科学的データがある」(本書同ページ)ようです。

メキシコシティの公共施設において、加湿器は必需品なのかもしれませんね。

専門書に当たるまでもなく、この記述は信用できると思います。著者はウイルス生態学、ワクチン学専攻の、元・国立感染症研究所呼吸器系ウイルス研究室室長。

ちなみに「なぜ、メキシコでばかり死者が出ているのか?」という疑問については別コメントで書くつもりですが、一言でいえば、合併症を起こす細菌にあるのでは? 抗生物質が効かない耐性菌で合併症になれば治療の方法はなくなる。たとえば養豚場で抗生物質を多投していれば、耐性菌が蔓延するでしょうし、・・・いま考慮中。
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