いろいろなライブ@キューバ

さて、じつはとっくに日本に帰ってきているのだけど、キューバネタが終わらない八木なのです。
にもかかわらず、なんか忙しくて、じっくり日記が書けなかったのですが、あんまり放っておくとネタが腐るので、そろそろ頑張ります。

さて、この期間中、クバディスコだった。
要するに、キューバのレコード見本市。
とはいえ、はっきり言って、この数年間で、クオリティはかなり下がっている。

もちろん、キューバ音楽のクオリティが下がったわけではない。
問題はシンプルで、この見本市が、キューバで発売されたキューバのレーベルだけを扱っていること。
キューバ音楽が国際的に注目されているこの時代、いわゆる「売れている」ミュージシャンは、海外の大手のレーベルから出しているから、このクバディスコには引っかからないわけ。
だから、若手やマイナー系で面白いもの、あるいは、クラシックという視点で探すと、面白いものはまだまだあるし、掘り出し物もあるのだが、サルサ系やラテンジャズ系などでは、大物が出るわけではもはやない。

ついでに、キューバのミュージシャンたちからも、陰でかなりの批判が出ていたのは、クバディスコの「政治利用」だ。
政治利用、といっても、べつにいまさら社会主義の宣伝というわけではなくて。

要するに、キューバでライブをやっても、外国人アーティストにギャラは出ない。
キューバには金がない、というのが名目だから、渡航費も出ない。
だから、キューバで公演する外国人というのは、渡航費を自費(自腹か、どっかから助成金をもらってくる)でノーギャラで来るわけ。

で、以前の、キューバが叩かれていた時代というのは、そのことにも意義はあった。
キューバが大変なのは事実だったし、外国からそれでも演奏にくるというのは、そのこと自体が、バッシングの中でのキューバ支持を表明することであり、キューバを応援することでもあったからだ。そして、キューバ人音楽家や観客もそれを理解していた。
一方では、参加アーティストにも、キューバ人のレベルの高い演奏家や聴衆と熱い交流ができた。
HAVATAMPAがキューバでライブをやっていたのはそういう時代のことだ。
キューバ側も、滞在費ぐらいは負担していた。

しかし、もう時代は違う。
今やキューバはバッシングされる国ではなくて、「注目の国」であり、日本ですらゴールデンタイムの番組でお笑いタレントが訪れて「すご~い! 素敵~! サイコー!」と騒ぐトレンドスポットなのだ。
となると、「キューバで公演した」は勲章になってしまうわけで、そうなると、自腹を切ってもやりたくて仕方ない人はどっと出てくるわけ。滞在費も自己負担、ギャラどころか自分が参加料を払ってでも、行きたい、というわけ。

その結果、外国人参加者のクオリティは、明らかに「?」なものが増えた。
苦笑を誘うぐらいならまだいいが、具体名は敢えて挙げないが、フローレンス・フォスター・ジェンキンスの再来かと思った((C)キューバのある有名音楽家)ようなコンサートをやった自称クラシックの方もいらっしゃったそうだ。

今回も、あるガラで、その人物の名前が次の出演であるとアナウンスされたとたんに、観客がどっさり(半分以上)帰ってしまったというようなコンサートがあった。

そういう出演者はたいてい、お金がらみ、あるいは政治家のコネがらみ、らしいのだが....とても残念なことである。
(もっと言いたいことはあるが、この件はこの辺で)

※フローレンス・フォスター・ジェンキンズ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B9
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