イキーケのサンタ・マリア

昨日書いたサンタ・マリア・デ・イキーケ事件について。メールなどでご質問を受けたので、補足しますね。

サンタ・マリア・デ・イキーケ虐殺事件とは、チリの、というより中南米の労働史上に残る事件。

1907年12月10日、チリ北部のサン・ロレンソ硝石鉱山で始まったゼネストが拡大して、数日のうちに、近辺の硝石鉱山に飛び火する。
当時のチリの硝石鉱山労働者の実態は過酷なもので、低賃金・重労働であっただけではなく、賃金も鉱山のみで通用する地域通貨で支払われることも多く、生活必需品も鉱山会社指定の売店で、会社側の言い値で購入しなくてはならなかった。(これはもちろん福利厚生のためではなく、高く売りつけられていたという二重搾取があった)

この硝石鉱山労働者たちとその家族6000名から8000名(チリ人だけではなく、ペルー人とボリビア人多数も含む)が、鉱山会社のオフィスのあるイキーケを目指し、16日、この町のサンタマリア学校にピケを張った。これに対して、21日、当時のチリ内務大臣ラファエル・ソトマヨールの命により、カルロス・シルバ将軍率いる軍が襲撃・発砲し、死傷者数百名から最大3600名に及ぶという大虐殺事件に発展した。

この事件の衝撃は大きく、後、硝石労働者の待遇がある程度改善された要因となったといわれています。

この事件を元に、作曲家ルイス・アドビスがセルヒオ・オルテガらの協力を得て作ったカンタータが、「イキーケのサンタ・マリア」。1970年、キラパジュンによって初演され、何度か録音されています。

というわけで、関連映像もどうぞ。




コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

PANDORA

Author:PANDORA
ラテンアメリカと日本を拠点に活動する音楽家・作家 八木啓代のBlog
公式サイト http://nobuyoyagi.com

★CD情報
新作CD”Lagrimas”試聴やご購入はこちらから

★新刊情報
刑事司法への問い (シリーズ 刑事司法を考える 第0巻) (岩波書店)
日本の刑事司法の何が問題か、どのような改革が求められているか。刑事法研究者、実務法曹の他、八木も執筆しております。
禁じられた歌ービクトル・ハラはなぜ死んだか(Kindle版)
長らく絶版状態だった書籍をリクエストにより電子書籍で再版いたしました。八木啓代の原点です。
検察崩壊 失われた正義(毎日新聞社)
5刷。この一冊が検察にトドメを刺すことになるかもしれません
リアルタイムメディアが動かす社会(東京書籍)
超濃ゆいメンバーによる講義録!
ラテンに学ぶ幸せな生き方(講談社)
なぜラテン人は自殺しないの?に応えて3刷!好評発売中!
キューバ音楽(青土社)
ラテン音楽ファン必読!キューバ音楽のすべてが理論も歴史もわかります。浜田滋郎氏激賞
貧乏だけど贅沢(文春文庫)
沢木耕太郎氏との対談収録
ハシズム!(第三書館)
共著で橋下大阪市長を解剖します。

★ライブ情報
9月7日(木) 六本木・Nochero
Vo. 八木啓代 G. 福島久雄

ライブ&講演詳細はこちら



nobuyoyagiをフォローしましょう

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最新記事
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

カテゴリ
検索フォーム
最新コメント
リンク
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
月別アーカイブ
最新トラックバック
  1. 無料アクセス解析