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郷原弁護士の暴走はどこまで行くのか・その1

 さて、10月25日、赤坂のジャズクラブB♭でのライブの話です。

 そもそも、このライブは、夏ぐらいから企画されていたものでした。そうでなければ、ピアノの阿部篤志さん、クラリネットの大熊ワタルさんといった忙しい方たちのスケジュールを押さえることなどとても不可能です。とにかく、皆さん、お忙しい。
 ということで、メールで曲目や資料のやりとりをして、リハーサルは前日の1回だけということになっていたのですが.......そのリハーサル日の朝8時半。
「あの、今日のリハーサルですが」
「はい、午前10時から1時ですけど、なにか?」
「それが.....いま、福岡にいまして.....」
「は? 福岡?」
「いまから記者会見なんです。それでそのあと大阪で記者会見があって...」
「.......」
「九州電力問題がこじれてきていて、大阪の件でも誤解や混乱が広がっているので、こうするしか他に方法がなくて......」
「.......」
「そのあと急いで帰っても、リハーサルには間に合わないでしょうね」
「......どう考えても無理ですね.....では、ぶっつけ本番で行きますか?」

 とまあ、こういう世にも恐ろしい会話が前日に交わされていたのでした。
 しかし、そのゲストのアルトサックスの方抜きのリハーサルで、残りのベテランのお二方も「ゲストが何考えてるんだ、フザケルナ」とお怒りになるわけでもなく、肩を落として、「ああ~、まあ、しょうがないですね」という方向になるのは、ゲストの方の人徳でしょうか。
 いや、それ以上に、その数日前からの騒ぎのせいでありましょう。

 郷原信郎弁護士が九州電力やらせメール問題についての第三者委員会の最終報告書を出されたのが、先月9月30日。
 本当なら、これで決着がつくはずだったのです。そして、郷原氏は検察問題への論客に復帰し、ライブのリハーサルにも入り....というのが、私たちの予測だったのですが、事態はそれから、意外な展開を見せたのはご存じの通り。
 まず、あろうことか、九州電力が第三者委員会の報告書をそのまま経産省に出すことを拒否し、肝心の佐賀県知事関与の部分などにまったく触れない、要するに、第三者委員会の調査内容を骨抜きにした自前の報告書を提出したのが今月中旬。
 これに激怒した郷原弁護士が、異例の記者会見を開いて九電を批判したことを受けて、九電社長が「もう郷原氏は、第三者委員会の委員長じゃないんだから」発言で、天下にそのヒールっぷりを見せつけてくれたその夜に、枝野経産相が不快感を露わに再提出を求めたことで、事態は場外乱闘に。
 そして、九電の再提出内容がどうなるのか、皆が注視している中で、今度は、先週になって、いきなり、郷原氏の大阪府知事選出馬可能性が、朝日新聞にスクープされる、と。

 いやもう。毎日のようにテレビや新聞で報道され、一躍、時の人となった郷原さんです。
 で、その最中のライブとなってしまったがゆえに、なぜか、私のところにまで「郷原さんが、大阪府知事選挙に出るって本当ですか」というお問い合わせが来る始末。
 知るわけありませんでしょ、あたくしが。
 しかも、この日のライブでは一ヶ月ぐらい前から、ある「サプライズ」が予告されていたのですが....

「サプライズ、事前にばれちゃいましたね」と、みなさま。
 違います。サプライズは別にあって、府知事選は、ホントに寝耳に水です
 その挙げ句の、リハーサルドタキャンであります。

 で、そういうことをされるなら、ライブ会場でばっちり問い詰めてさしあげましょうよ。たぶん、皆さんと同じ、このあたくしの疑問も。

 という感じで始まったライブだったのでございました。

 まず、最初は、阿部さんのピアノ、大熊ワタルさんのクラリネット、八木のボーカルで、インスト曲の「出発(たびだち La Partida)」、チリのビクトル・ハラの曲で、大阪の劇団態変の舞台音楽を担当したことで、私と大熊さんの共演のきっかけとなった曲です。
 そして、メキシコ民謡から「ジョローナ (Llorona)」、 ラテンの名曲「告白 (Tres Palabras)」、ラファエル・メンドーサの作品から「私を見て (Mirame Bien)」で少しジャズテイストになったところで、ゲストにご登場頂き、ジャズの超スタンダード曲から2曲「All of Me」、「Lullaby of Birdland」。

 そして、皆が固唾を呑んで待っていたトークタイムが始まったのでした。

テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済

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