ものすごいことが起こっている年末です
最高検の検証報告書が検察庁のホームページに出ました。
http://www.kensatsu.go.jp/oshirase/sinki/kensyou.pdf
クリックするとダウンロードがはじまりますが、大丈夫です。リンク先はなにかと黒い噂のあるところで、かつサイトもいかにも情弱でセキュリティ観念低そうな感じですが、凶悪なウイルスを仕込まれているわけではありません。100ページほどのpdfファイルです。(ところで、このサイトって、もちろん、事務職員の方の「心温まる手作り」ですよね。まさか、こんなホームページビルダーで作ったようなサイトに、予算をつけて業者に発注したりしてませんよね)
P12-13、P16-17、P33あたりが、最高検が当会の告発を不起訴にした「苦しい言い訳」あたりです。もちろん、全体を通して、読んでいて突っ込みどころ満載ですが、とはいえ、たいへん興味深い内容です。
人名がほとんど仮名になっていますが、A が村木厚子さん、B が先日有罪判決が出た新生企業の宇野社長、C が、問題のFDの虚偽書類の作成者上村課長、D が、書類作成を依頼した『凜の会』会長倉沢氏、そして I が民主党副代表石井議員ということですね。
東京地検特捜部が、でっちあげの西松建設事件で、なんとか当時の小沢民主党代表(当時)を起訴に持ち込もうとしていたまさにその時期、大阪地検特捜部では、民主党副代表(当時)の石井氏をでっち上げで起訴に持ち込もうとしていたわけです。いや、もう見え見えすごい偶然。面白すぎます。
が、そういう裏読みは置いておきまして、この検証報告書。
事件を、検察全体の捜査方法の問題ではなく、なんとか前田検事と大坪部長の個人的人格問題として矮小化した結果、かえって前田元検事の現在の起訴事実である証拠隠滅罪が不当に軽い、という印象を与えてしまっているのは、痛し痒しですね。
この報告文をどう読むか、という観点では、最高検アドバイザーの山下弁護士のブログ記事がたいへん参考になります。
かつて特別公務員暴行陵虐罪事件の時は、弁護人としてかかわり、さらには江戸川区のチェンバロ破壊事件では、集団で口裏合わせの事実隠蔽を図る連中相手に、見事に事実上の全面勝利を勝ち取ってくださった山下弁護士、最高検アドバイザーになられたことで、よもやあっちに取り込まれたかと一瞬心配しちゃいましたが、さすがです。
また、発表当日の24日、怒りの記者レクをなさった郷原信郎弁護士も、レク内容をまとめたものを発表されました。
異様な拡散騒ぎになった猫語発言に続いて、検察問題とまったく同じ論調で有馬記念を語るという意外なパフォーマンスでTwitterフォロワーをドン引き瞠目させた郷原先生は、来年も、あっと驚く意外な一面を見せてくださることを、ぜひ、皆さん、期待いたしましょう。
そして、この穴だらけの最高検報告書を受けて、なんと村木さんが怒りのコメントを発表されると共に、国賠訴訟を提訴されました。
村木厚子さんのコメント全文 http://www.47news.jp/CN/201012/CN2010122701001021.html
村木さん「不当逮捕」で国賠提訴 元検事らにも http://www.47news.jp/CN/201012/CN2010122701000329.html
村木さんが提訴されたのは、国と前特捜部長大坪弘道被告(犯人隠避罪で起訴)、前田恒彦被告(証拠隠滅罪で起訴、特別公務員職権乱用罪で現段階では不起訴)と、取り調べを一時担当した国井弘樹検事。
この国井弘樹検事こそが、じつは、虚偽書類を作成した当事者である上村被告の取り調べを行い、上村被告が再三否認していたにもかかわらず、「村木さんが命じた」という事実無根の供述調書をでっち上げて署名させ、村木さん逮捕の糸口を作った人物です。
村木さん自身にも「このまま(否認を続けていると)だと重い罪になる」と脅迫した人。
たとえそれが主任検事であった前田被告の命令であったのだとしても、この人が無傷であるということ自体、この事件が、検察の体質的・構造的な問題を明らかにしているわけで、なかなか笑わせてくれるものですが、村木さんが立ち上がってくださったおかげで、たいへん面白い展開になるでしょう。
さらに、昨日午後4時、検察官適格審査会が開催されています。11月に続いての開催自体が、事実上戦後初のことで、そして、国民(三井環氏他)の申出を受け、村木さんの事件について検察官一人の「随時審査」を決定。その検察官の審査を行う過程で、必要があれば他の検察官についても審査することになるとのこと。
そして、明らかにこの検察官適格審査を恐れて、伊藤鉄男最高検次長検事も辞任です。
とどめが、大阪での警察官暴言事件の略式起訴の却下。簡裁にも根性のある裁判官がいらっしゃることが証明されました。
そうなんです。この数日間だけでも「従来、ありえないと考えられてきた」ことがバタバタと起こっているのです。いま、このとき、この2010年から2011年は、日本の司法史の大きな転換期となることでしょう。
もちろん、私どもも、年明け早々のアクションのために、現在、刃を研いでいる最中でございます。
http://www.kensatsu.go.jp/oshirase/sinki/kensyou.pdf
クリックするとダウンロードがはじまりますが、大丈夫です。リンク先はなにかと黒い噂のあるところで、かつサイトもいかにも情弱でセキュリティ観念低そうな感じですが、凶悪なウイルスを仕込まれているわけではありません。100ページほどのpdfファイルです。(ところで、このサイトって、もちろん、事務職員の方の「心温まる手作り」ですよね。まさか、こんなホームページビルダーで作ったようなサイトに、予算をつけて業者に発注したりしてませんよね)
P12-13、P16-17、P33あたりが、最高検が当会の告発を不起訴にした「苦しい言い訳」あたりです。もちろん、全体を通して、読んでいて突っ込みどころ満載ですが、とはいえ、たいへん興味深い内容です。
人名がほとんど仮名になっていますが、A が村木厚子さん、B が先日有罪判決が出た新生企業の宇野社長、C が、問題のFDの虚偽書類の作成者上村課長、D が、書類作成を依頼した『凜の会』会長倉沢氏、そして I が民主党副代表石井議員ということですね。
東京地検特捜部が、でっちあげの西松建設事件で、なんとか当時の小沢民主党代表(当時)を起訴に持ち込もうとしていたまさにその時期、大阪地検特捜部では、民主党副代表(当時)の石井氏をでっち上げで起訴に持ち込もうとしていたわけです。いや、
が、そういう裏読みは置いておきまして、この検証報告書。
事件を、検察全体の捜査方法の問題ではなく、なんとか前田検事と大坪部長の個人的人格問題として矮小化した結果、かえって前田元検事の現在の起訴事実である証拠隠滅罪が不当に軽い、という印象を与えてしまっているのは、痛し痒しですね。
この報告文をどう読むか、という観点では、最高検アドバイザーの山下弁護士のブログ記事がたいへん参考になります。
かつて特別公務員暴行陵虐罪事件の時は、弁護人としてかかわり、さらには江戸川区のチェンバロ破壊事件では、集団で口裏合わせの事実隠蔽を図る連中相手に、見事に事実上の全面勝利を勝ち取ってくださった山下弁護士、最高検アドバイザーになられたことで、よもやあっちに取り込まれたかと一瞬心配しちゃいましたが、さすがです。
また、発表当日の24日、怒りの記者レクをなさった郷原信郎弁護士も、レク内容をまとめたものを発表されました。
異様な拡散騒ぎになった猫語発言に続いて、検察問題とまったく同じ論調で有馬記念を語るという意外なパフォーマンスでTwitterフォロワーを
そして、この穴だらけの最高検報告書を受けて、なんと村木さんが怒りのコメントを発表されると共に、国賠訴訟を提訴されました。
村木厚子さんのコメント全文 http://www.47news.jp/CN/201012/CN2010122701001021.html
村木さん「不当逮捕」で国賠提訴 元検事らにも http://www.47news.jp/CN/201012/CN2010122701000329.html
村木さんが提訴されたのは、国と前特捜部長大坪弘道被告(犯人隠避罪で起訴)、前田恒彦被告(証拠隠滅罪で起訴、特別公務員職権乱用罪で現段階では不起訴)と、取り調べを一時担当した国井弘樹検事。
この国井弘樹検事こそが、じつは、虚偽書類を作成した当事者である上村被告の取り調べを行い、上村被告が再三否認していたにもかかわらず、「村木さんが命じた」という事実無根の供述調書をでっち上げて署名させ、村木さん逮捕の糸口を作った人物です。
村木さん自身にも「このまま(否認を続けていると)だと重い罪になる」と脅迫した人。
たとえそれが主任検事であった前田被告の命令であったのだとしても、この人が無傷であるということ自体、この事件が、検察の体質的・構造的な問題を明らかにしているわけで、なかなか笑わせてくれるものですが、村木さんが立ち上がってくださったおかげで、たいへん面白い展開になるでしょう。
さらに、昨日午後4時、検察官適格審査会が開催されています。11月に続いての開催自体が、事実上戦後初のことで、そして、国民(三井環氏他)の申出を受け、村木さんの事件について検察官一人の「随時審査」を決定。その検察官の審査を行う過程で、必要があれば他の検察官についても審査することになるとのこと。
そして、明らかにこの検察官適格審査を恐れて、伊藤鉄男最高検次長検事も辞任です。
とどめが、大阪での警察官暴言事件の略式起訴の却下。簡裁にも根性のある裁判官がいらっしゃることが証明されました。
そうなんです。この数日間だけでも「従来、ありえないと考えられてきた」ことがバタバタと起こっているのです。いま、このとき、この2010年から2011年は、日本の司法史の大きな転換期となることでしょう。
もちろん、私どもも、年明け早々のアクションのために、現在、刃を研いでいる最中でございます。