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ルノアール恐るべし

 日本進出時はゆっくりできたスタバのサービスが、階段を転げ落ちるように悪くなって、一方で、「普通の喫茶店」が激減した中、ルノアールは、ゆっくりできてなおかつ、パソコンの電源もあるし、ネット接続もできるし、携帯の充電までできるうえ、無料で日本茶のサービスまでしてくれるという、とっても便利な場所のひとつなんですが、今日ちょっと驚いたことが。

 じつは、ある会合で利用していたのですが、そこでコーヒーのあとの無料の日本茶サービスのとき、ウエイターの青年が湯飲みを配っていて、誤ってこぼしてしまったのですね。
 で、そのお茶が参加者の一人の服に少しかかってしまった。
 といっても日本茶だし、すぐにおしぼりで拭いたので、たぶん大丈夫、というそんな感じ。

 ところが、すぐにそのあと、こぼした青年と店長さんがやってきて、再度、非常に丁重なお詫び。とともに、「些少で申し訳ないのですが、クリーニング代をお受け取り下さい。それから、お代も無料とさせていただきます」と、封筒を。
 こぼされた方も、大事にするほどではなかったので、「いや、そんな高級な服じゃないですから」と封筒を辞退したのですが、「是非」と。
 で、そのあと、会合を少し続け、勘定して店を出ようとしたのですが、こぼされた人だけではなくて、参加者全員、お代はけっこう、と。
 いや、そういわれても、夕食時だったこともあって、コーヒーだけではなく、全員、サンドイッチなどの軽食も注文しています。しかも、8人。
 それじゃいくら何でも申し訳ないので、こぼされた人はともかくとして、他の人の分は払います、といったのですが、にこやかながら断固として、お受け取りになりません。
「その代わり、是非、今後も、ご愛顧ください」
丁重に頭を下げられて、こちらも恐縮しながら、店を出ました。
....いや、それは、ご愛顧せざるをえないですよ。すでにしてるけど。

かつて、別のもっと客単価のはるかに高いお店で、連れが思いっきり服に赤ワインをぶちまけられたときに、そこの対応が「あとでクリーニングにかかった費用をご請求ください」だったのに比べると天地の差です。
もちろんそのお店だって、すぐに濡れタオルで拭いて、非常に丁重に謝罪してくださいました。でも、日を改めて電車賃使って、わざわざ1000円ぐらいのクリーニング屋の領収書持っていくのもアレなんで、(スタッフが変わっていたりしたら、また事情を説明するのも妙な感じだし)、結局請求せずじまい。で、だからというわけではないんですけど、そういえば、結果的に、そのお店には二度といってはいません。

ルノアール、すごい従業員教育です。やるなあ。

テーマ : 日々のつれづれ
ジャンル : 日記

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