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ついに日本でも患者は出ましたが

時間の問題であることは明らかでしたが、日本でも一気に10人近い、それも国内感染が明らかである患者が出てきましたね。で、たぶん、実態としてはこんな感じ。

国内感染 数百人規模に拡大か
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090517-00000013-jij-int

ちなみに、いま、世界はどういう状況かと言いますと、メキシコの患者数は、3102名に死者68名。米国は、すでに全域に広がって感染者4700名と死者5名。ヨーロッパでも一週間前からすでに多くの国で感染者が出ています。
これだけ、世界で人の移動が激しくなっている時代、日本だけが感染者が出ないというのがありえない話です。メキシコ・米国線航空機の検疫で「水際作戦」と称するのは、かなり自分たちに都合の良い、一部の情報しか見ていなかったのではないかと思わざるを得ません。

その挙げ句に、最初に感染者を出した寝屋川の学校には中傷の電話が殺到したとか。イラク人質事件依頼の、日本人の馬鹿さ加減前回モードであります。

【新型インフル】「帰ってくるな」「謝れ」…大阪・寝屋川市や学校に中傷殺到
http://sankei.jp.msn.com/life/body/090514/bdy0905142144008-n1.htm

新型インフルエンザ、寝屋川で“パンデミック”状態 感染者出た高校と市に中傷、脅迫
>http://www.zakzak.co.jp/top/200905/t2009051442_all.html

まさに魔女狩り。一方では、専門家はこう語る。
専門家でなくても、まっとうな常識がある人間が論理的に考えれば、わかることである。

 成田空港で3人の新型インフルエンザの患者がみつかりました。「水際対策成功!」を振りかざしている厚労省ですが、今回は2週間の滞在であったからであって、もし3泊4日の旅行者だったら間違いなく
日本のどこかで見つかったはずです。

 まるで魔女狩りを思わせる「検疫オンリー」作戦ですが、厚労省のみならず他省庁、国立病院の教授クラスまで検疫官として駆り出されてみな疲労困憊しています。この膨大な人をわずかな患者発見のためにつぎ込んでいるのです。あげくの果てに接触者約200人トレース出来ていません。

 今後、国内で患者が別に発生したら病院で患者を診る医師はもういないかもしれません。貴重な現場の医師までも費用対効果のはなはだ低い検疫につぎ込んで潰しているからです。

 英国BBCニュースはヒースローと成田の検疫の状況を中継し、成田空港の愚かさを笑っていました。WHOやCDCが無駄だということばかりを繰り返しやっている先進国はわが国だけです。

 国内の医療機関で、簡易検査A型陽性の患者にはPCRを実施していません。もし国内で1人も新型インフルエンザを出さない!というのであれば、病院の簡易検査でA型陽性が出た人にすべてPCRを実施したらいかがでしょうか?ついでにクレームをつける患者のために機動隊まで用意すべきですね。

 今厚労省が行っている施策はこれと同じくらい異常なことですから。

 患者が出た学校の校長先生が「マスクをさせていればこんなことにはならなかったかも」と言っていましたが、校長先生そんなことを考える必要はありません。校長先生の後悔は「もし息をしていなかったらカゼにはかからなかったはず」と嘆くくらいの杞憂です。
木村盛世オフィシャルブログ:3人の国内患者
http://www.kimuramoriyo.com/25-swine_influenza/swine_flu15.html


 国境封鎖や学校封鎖が意味がないということは歴史が語ってくれます。

http://www.upmc-biosecurity.org/website/focus/2009_H1N1_updates/isssue_briefs/2009-04-28-BorderClose.html

  強毒性であれ弱毒性であれ、封じ込めは不可能です。それは症状がはっきりしないことと、潜伏期が1週間程度あることが主な理由です。

 インフルエンザである以上入ったら必ず広がります。対策は1人の患者を出さない!のではなくなるべく広がりと重症患者を少なくすることです。

 もし本気で一人の患者も見逃さない魔女狩りを続けたいのであれば、国内のスクリーニングでA型陽性となった全ての患者にPCRをし、その周りにいた人をすべて健康監視とし、国境はすべて閉鎖して鎖国をしたらいかがでしょうか?
木村盛世オフィシャルブログ:いっそ鎖国したらどうでしょうか?

 そして最も重要なのは、隔離、学校閉鎖、集会の禁止などはインフルエンザの広がりを抑えるには無効なだけでなく、経済活動に大きな影響を与えるということです。

 (1)咳を伴う熱があれば職場や学校に行かない、(2)咳をするときには口を押さえる、(3)重症になるまでは医療機関を受診しない、ことを政府の広報を通して徹底させることがこれからの広がりの程度を左右する事項です。
木村盛世オフィシャルブログ:検疫を主張した人の責任はどこに?

テーマ : 気になったニュース
ジャンル : ニュース

tag : 豚インフルエンザメキシコ

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