豚インフルエンザの発祥について

今日付で、スペインのEl Universal紙やイギリスのGardian紙でも取り上げていますが、
http://noticias24horas.com/node/13295
http://www.guardian.co.uk/world/2009/apr/27/swine-flu-search-outbreak-source

さきに引用した【豚インフルエンザ タイムライン関連情報】のなかの
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/0c8836852970ce25ee0230fb82c2c58b

4月6日;
地元の保健当局はLa Gloria, Perote Municipality, Veracruz Stateにおける呼吸器感染症のアウトブレイクについてアラートを発令。

情報源によるとこれは「かわった( "strange")」アウトブレイクで、子どもが
bronchial pneumonia をおこす急性呼吸器感染であった。
地元住民によると、症状は発熱、ひどい咳、たくさんの痰。

この時点で保健当局はLa Gloria地域で1週間に400症例を数えた(人口は3000)。
60%の住民に影響を及ぼしていると見られた。
この点についての明確な経時的情報はないが、2月以来の状況に対して地域の担当官は保健医療の支援を求めていたことが報告されている。

住民によるとアウトブレイクで死亡した3人のこどもがおり、症例はすべて2歳以下だが、当局は直接のリンクはないとしている。3例はそれぞれ独立した事例で、お互い関連していないというのがその主張である。

住民はこのアウトブレイクは養豚場からの汚染で起きていると考えていた。
(Granjas Carrollによって運営されている養豚場)
会社はインフルエンザ症例との関連や責任を否定。しかし市の保健当局の初期の調査によると、何らかの関連が指摘されている。
この時点で市の担当官がうたがい病原体を認識していたかは不明。

市の当局はアウトブレイクに対していくつかの介入を行っている。
媒介動物とみられたハエをおいはらうための清掃とスプレーの実施、また通常のインフルエンザを除外するためにワクチンの促進を行った。


について、情報源となった私の見落としていたLa Jornadaの記事について、元衆議院議員笹山登生氏のブログ http://www.sasayama.or.jp/wordpress/?p=999 でも言及されていた。


なお、これらの情報には前段があり、
メキシコの地元紙
「la jornada」
が、今月4月6日と4月12日にこの問題を取り上げ、すでに、2月時点で、住民のインフルエンザ感染があったとの報道がされている。

また、酸化池(oxidation lagoon)からのハエの発生はものすごく、さらに、酸化池からの処理水の地下への浸透が、地下水汚染を招いているとしている。

すでに2月はじめに3000人いる住民の60パーセントに当たる1800人がインフルエンザに感染していたとしている。

症状としては、高熱、筋肉痛、関節痛、頭痛、嘔吐、下痢であったという。

症状は、急速に訪れ、住民たちは、寝込むばかりであったという。

2月はじめ以降、この地区で、三人のこどもが死亡したが、メキシコ当局が過日発表したのは、その中の4歳の子供だけであった。

この記事の時点(4月6日)で、400人が保護されているが、依然として、肺炎・呼吸器症状はやんでいないようだ。

今年3月のはじめ、地域の医療関係者が、ハエの殺虫、地域の家屋のくん蒸消毒と全住民へのワクチン接種をしたという。

参考 4月6日の「la jornada」の記事
「Granjas Carroll provocó la epidemia de males respiratorios en Perote, según agente municipal」

4月12日の「la jornada」の記事
「En Veracruz, oponerse a operación de Granjas Carroll se castiga con cárcel」

これが事実だとすると、メキシコ政府が対策に乗り出す2ヶ月以上も前に、豚インフルエンザ感染者が発生していたということになり、未発症感染者は、メキシコ政府の対策開始時点では、すでに、相当な数に達していたと推測される。

なお、スミスフィールド・フーズ社の豚肉は、日本でも、住商フーズ株式会社等で輸入しており、ヨークベニマルや住友商事の子会社「サミット」などで扱われ、また、外食では大戸屋や豚カツ専門店「いなば和幸」>」「かつ浜」「株式会社食研」などでも扱っているようだ。


あわててLa Jornadaの記事を確認。
騒ぎの起こる前だったし、ここには、もちろん豚インフルの、文字はなかったからなんですが。(しかも地方ニュースの項目)

http://www.jornada.unam.mx/2009/04/06/index.php?section=estados&article=030n1est

しかし、はっきりと、多国籍企業Granja Carroll社(GCM)による環境被害と、3月の初め頃から住民に「風邪から短期間に重度の呼吸器疾患となる伝染性の病気」が蔓延していたことがレポートされている。

http://www.jornada.unam.mx/2009/04/12/index.php?section=estados&article=020n1est
(写真入り)

「ベラクルス、ラ・グロリア村は、Granja Carroll社(GCM)の支配に苦しんでいる」という文章ではじまるこの記事によると、GCMの養豚場による環境汚染に対して、周辺住民が団結して対決しているという。

そして、Guadalupe Serrano Gasparさん(66歳)は、この件で、私服警官に逮捕され、その後、彼女に続いて、企業撤退のデモに参加した数名も逮捕され、また、地元の司法当局者から「ドルを持っている巨大企業に逆らうな」と警告された。

また、地元左派議員(PRD) Atanasio García Duránの調査によると、多国籍企業Granjas Carroll社は、米国ヴァージニアとカリフォルニアで環境汚染を引き起こして追放されている。

ちなみに、GCM社はメキシコの3大養豚業者のひとつで、年26000トンの豚肉を生産。その肉の主な出荷先はメキシコシティ(首都圏)
http://www.jornada.unam.mx/2006/04/24/index.php?section=opinion&article=026a2pol

一方、本日付で、Granja Carroll社のJuan Carlos de Pedro Ortega紙は、同社が豚インフルエンザの発生の源ではないかという件について
「馬鹿げている。なんの証拠もない」とコメント。
http://www.elmundodecordoba.com/index.php?command=show_news&news_id=121671

同社の親会社であるSmithfield社の株式は10%下落。
http://www.eluniversal.com.mx/notas/594485.html

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