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森友問題:財務省官僚を刑事告発してきました

 すでにNHKのニュースなどで流れているようですが、本日、霞が関の東京地方検察庁に、全国から集まった数十通の告発状を提出してまいりました。

 財務省の官僚7名を、被疑者特定して、公用文書等毀棄罪での刑事告発です。
 もちろん、「なんか怪しいみたいだから、お上で捜査してください」というような検察に期待をかけた、やさしい告発ではありません。諸資料により、当会のイケメン法曹チームが、佐川理財局長らの答弁の嘘を完全に暴いております。

 というわけで、本日午後3時の時点で、告発状はWebで公開されておりますが、あらためて、概要をご説明しようと思います。

 まず、公文書の保存についてですが、これは、いわゆる公文書管理法(正式名 公文書等の管理に関する法律)で規定されています。
 この4条に、

「行政機関の職員は、第一条の目的の達成に資するため、当該行政機関における経緯も含めた意思決定に至る過程並びに当該行政機関の事務及び事業の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるよう、処理に係る事案が軽微なものである場合を除き、次に掲げる事項その他の事項について、文書を作成しなければならない。」

と定められており、

三  複数の行政機関による申合せ又は他の行政機関若しくは地方公共団体に対して示す基準の設定及びその経緯
四  個人又は法人の権利義務の得喪及びその経緯

とされています。森友学園事件の場合、

三は、航空局や大阪の私学審議会との折衝の記録
四は、まんま、森友学園との交渉記録ですね。ちゃんと「経緯」とまで書いてあります。

 すなわち、航空局との交渉も、森友学園との交渉記録も、公文書管理法で、作成を「しなければならない」と規定されているわけです。国有地の売却の大幅値引きに関わる交渉ですから、「軽微なこと」ということはありえません。
 そして、実際に、佐川局長も「作成した」ことは認めています。そして、細則に基づいて廃棄した、というのが、主張なわけです。

 そして、第五条では、

第五条  行政機関の職員が行政文書を作成し、又は取得したときは、当該行政機関の長は、政令で定めるところにより、当該行政文書について分類し、名称を付するとともに、保存期間及び保存期間の満了する日を設定しなければならない。

とされています。すなわち、各行政機関で、行政文書の保存期間を決めるということです。その保存期間が定められているのが、財務省の場合、「財務省行政文書管理規則」です。

 さて、それで、問題は、森友学園の土地売買にかかわる記録がどういう扱いになるか、が問題になるわけですが、これについては、当会法律家チームでも、いくつかの説が出てまいりました。

①30年説

 公文書管理法第5条では、会議録や協議録等の文書は、それ単独では保存期間1年 であっても、「相互に密接な関連を有する行政文書」は「一の集合物」として「行政文書ファイル」にまとめなければならない」と書いてあります。そして、「行政文書ファイルの保存期間満了時期は、行政文書ファイルにまとめられる 行政文書のうち保存期間の満了する日が最も遅い日となるものに合わせる」こととされている。
 だから、契約書が30年保存なので、交渉記録も、同じ青いファイル(だそうです。財務省の方談)に入れて、30年保管が原則。

②10年説

 もし、30年説にあたらないという解釈があるとした場合でも、「財務省行政文書管理規則」にちゃんと、「国有財産の管理及び処分に関する決裁文書又は管理及び処分に関する重要な実績が記録された文書」の保存期間は10年と書いてあります。

 値引きの交渉というのは、(それが完全に無視されて、何の影響も与えなかったようなレベルの交渉ならともかく)、実際に値引きが行われた交渉なのですから、「処分に関する重要な実績が記録された文書」そのものです。

 それから、「4.他の行政機関との会議に検討のための資料として提出された文書及び当該会議の議事が記録された文書その他申し合わせに至る過程が記録された 文書の保存期間は10年」とも明記されていますから、航空局や大阪府教育庁と交渉記録は、これにあたりますね。
 というわけで、この場合は、最低保存期間は、10年です。

③5年説

 上の②で、ほぼ決まりみたいなものですが、②が当てはまらないというような苦しい言い訳がある場合でも、この「財務省行政文書管理規則」には、法人に対して、「不利益処分をするための決裁文書その他当該処分に至る過程が記録された文書」の保存期間は、5年と規定されています
 で、近畿財務局が森友学園と交わした売買契約書には、契約の締結日から10年間有効な買戻し特約が付されています。これはね、法的には「不利益処分」そのものです。
 なので、10000歩譲っても、この文書の保存期間は、最低でも5年。しかも、それは、不利益処分有効期間を経過した2026年6月20日から5年、すなわち、2031年6月20日となります。

 この30年〜5年説、どれをとっても、いま現在の段階で、書類廃棄はあってはならないことになります。

④みんながひっかかってる佐川局長の嘘について

 え。ということは、ちゃんと規定されてるのに、佐川局長の「規則に基づき、保存期間1年未満とされている」ってのは、どういうこと?

 と思われたでしょう。それこそが、佐川局長の答弁の根拠となっている「細則」なんです。この細則、Webで公開さえされていないんですけどね。(情報公開したらやっと出てきます)

 では、この細則とは何か。じつは、「財務省行政文書管理規則」で規定されています。すなわち、

本表が適用されない行政文書については、文書管理者は、本表の規定を参酌し、当該文書管理者が所掌する事務及び事業の性質、内容等に応じた保存期間基準を定めるものとする。

 これですね。つまり、逆に言えば、文書管理者レベル、つまり細則で廃棄を決められるのは、「本表(財務省行政文書管理規則 別表)が適用されない行政文書」にしかすぎないんです。
 なので、この「財務省行政文書管理規則」で規定されている文書を、下位規定である細則をもって勝手に捨てることは、できません。

 あたりまえですが、労働基準法があって、就業規則があるのにもかかわらず、それに反するような内容の課内内規を勝手に作って、課長権限で、「うちの課内規定では、課長が残業時間決めていいって書いてあるし、それでオレが、うちは残業300時間て決めたんで、労働基準法とか就業規則になんて書いてあっても、そっちが、うちの規則として優先されるんで」と開き直っても、労働基準監督署はそんなもん認めませんから。(笑) 罪になるんですよ、罪に。嘘だと思うなら、裁判の場で、そう主張なさってみてください。

 ということで、佐川局長の答弁はすでにここで、完全に崩れているわけですが、さらに、徹底的に潰します。

⑤そもそも(←正しい用法)、事案終了してないし

 問題の土地は一括払いじゃありません。分割払いで、完済が10年先です。そして、佐川局長は、「売却代金の分割払いについて今受け取っているということでございます」「私ども、先方の学校法人に対して、一億三千二百万のきちんとした債権を 保有しているということでございます」と、明確に支払いが完了していないことを認めています。

 住宅ローンで考えれば当たり前ですが、契約書にハンコ押したという行為で、事案は終了してません。完済するまではローンあるんです。しかも、この場合、銀行にお金借りての支払いじゃなくて、国に対しての債務です。なので、10年分割の債務が終了するまでは、事案は終了してません。それは会計監査院も、明確に認めちゃってます

⑥ていうか、専門家から見ると、契約自体も終わってません

 この森友学園の契約書第26条には、10年間の買戻し特約が規定されていました。つまり、森友学園は、売買物件について平成29年3月31日までに必要な工事を完了し、指定用途(注:学校用地)に自ら供さなければならない」(第23条第1項)とされ、この指定期日までに土地に学校を建設し、開校できない場合、国は売買物件を買い戻すことができるという特約が付けられています。

 しかも、国による、この買戻権は売買契約の締結日から10年間有効です。つまり、身も蓋もなく言っちゃうと、森友学園の運営がうまくいかなかった場合でも、2年や3年でやめちゃって転売、みたいなことはできませんよ。学校閉めて転売しちゃう場合も、1年や2年でそれやられたら、あまりに見え見えでアレなんで、最低10年は待ってね。という特約です。

 そして、しかも、この買戻権については、売買契約締結時に、国土交通省を買戻権者とする付記登記をすることで、国の権利の保全が図られています。

 で、実際に、森友学園の財務状況は積立ゼロとかで、私学審議会でも「「基本金がゼロだから計画性がない。」「かなり赤字になっているのでは」「こんな絵空事でうまくいくとはとても思えない」とボロクソだったわけですから、うまくいかない可能性は、さんざん指摘されていたわけです。
 そして、事実、今年3月31日までに学校を作ることができなかったので、まさに、この特約によって、国は土地を買い戻しできるわけ。

 つまり、この契約自体、売買契約の締結日から10年間、最短でも今年の3月30日までは、契約自体も終了していないのです。

 で、ここで、もうひとつ。
 刑法における公用文書等毀棄罪は、単に書類をシュレッダーかけたとか燃やしたとかだけじゃなくて、「隠匿」しただけでも、成立します。
 つまり、今年2月28日、佐川局長が「廃棄しました」と言った瞬間、その瞬間に、そして、今月9日、官房長自ら、「この世にない」とおっしゃってますから....あとでどこかから出てきたとしても、お気の毒ですが、罪は成立しています。

 というわけで、この告発状は、そのまま報告書にして裁判所に出していただければ、被疑者否認でも逮捕状取れますので、検察の皆様としては、国民の期待を背負って、すみやかに行動なさっていただきたいものです。

 もちろん、それでも不起訴、という場合は、それなりの説明が求められることは言うまでもありませんわよ。
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森友学園問題 : この世に存在しないということ

 官邸詰めの記者さんのお話では、GWで森友問題はもう鎮火と見て、官邸や閣僚の方々はのんびりモードでいらっしゃったようですが、GW直前の民進党のヒアリングで、籠池氏が出してきた録音が新たな燃料投下となったようです。

 GW明け月曜日の衆議院予算委員会では、籠池氏自身が傍聴に出てきてメディアが大騒ぎになるわ、首相がなぜか新聞の勧誘を始めるわ、尽くしてきたのに歯牙にもかけられなかったジャーナリストがハンカチ噛んだとか、別のジャーナリストの逮捕状は空中消滅したとか、連休明けから、ひと騒動になっております。
 あんなに北朝鮮ミサイル危機を煽ったのに、やっぱり、みんなで外遊に行っちゃったり、ゴルフやったりしてたら説得力なかったですよね。

 で、その翌日の昨日ですが、参議院予算委員会でも、前日のパフォーマンスがすごすぎて見逃され気味ですが、ちょっと面白い質疑がありました。

 ひとつは小川敏夫議員の質疑で、航空局が8億円値引きの根拠になった「ゴミを確認してなかった」と認めちゃいました。

 森友学園 土地8億円値引き ごみ直接見ず算定
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017051002000116.html

 小川議員の出してこられた写真に対して、航空局の佐藤局長は、どう見ても廃材が見えない写真について「廃材が確認できる」と、主張しておられました。とはいえ、もちろん、TV画面越しですので、なんともいえません。ほんとうは、廃材がすごくはっきり写っていたのかも。この写真のピクセル数の大きなのを公開していただきたいものです。
 小川議員によると、ゴミがなかったことも、ほぼ立証されたようですので、ぜひ、どこかで詳しい説明をお聞きしたいものです。

 で、その直後、この小川議員の、昭恵夫人の発言に関しての質問に対して、安倍首相は、「言葉の一部を取り出して印象操作をしている」と逆ギレしておられましたが、一部もなにも、みんな、昭恵夫人のお言葉全部をフルでお伺いしたいのですから、ぜひ、Facebookに「いいね」なんてしてないで、あのにこやかなお顔で国会でたくさんお話ししていただきたい、とそこでツッコミを入れたのは私だけではないでしょう。

 そして、森ゆうこ議員が、財務省が、森友学園関連の面談記録などは、電磁データも消しちゃったという件について質問。
 森議員の、「アクセスログから、いつ誰が電磁データを消したのかわかるのではないか」という質問については、アクセスログは取っているけど、いつ誰がアクセスしたかはわからないのだそうです。
 なんのためのアクセスログなんでしょうか(笑)
 ていうか、答えている官房長自身、アクセスログが何か、よくおわかりではない感じで、お気の毒です。

 そして、24億円かけている財務省のシステム(ちなみに、NECだそうです)では、災害時に備えて、別の場所にもバックアップセンターを設置し、二重化されているのだそうです。

 なるほど。東京で大震災があっても、ミサイルが飛んできても、あるいは財務省で大火災が発生しても、一次バックアップのクローンサーバーが稼働して、財務省業務はすみやかにつづけられるわけですね。すばらしい。

 ていうか、今を遡る16年前、2001年9.11のツインタワー倒壊のときも、あそこにオフィスのあったほとんどすべての企業は、事故直後から、各社クローンサーバーを稼働させて、とりあえず業務を続けられたわけですから、まあ、そんな自慢するほどのものじゃありませんわな。

 でも、そこまでやっているわりに、二次バックアップの月次データも年次データも一切とっていないのだそうです。それで、ファイルを誤って消したり上書きしたら、2週間経つと、復旧不可能なのだそうです。
 日本中のSIerの方が脱力するような.........まるで、「オートロックの4LDKの高級マンションなのにお風呂がついていない」みたいな、素敵な設計です。 NEC大丈夫か?

  いやでも、NECのサイトでは、ちゃんと二次バックアップの重要性について推奨されていますので、これは、やはり財務省独自仕様のようです。

 つまり、職員が誤ってファイルを上書きしたり削除したりしちゃって、2週間以上経ってから、それに気づいたりした場合は、もう一巻の終わりなんだそうです。正月明けとかGW後とか、財務省で、デスクに突っ伏する職員の方が続出したりしないんでしょうか。
 クラッキングで書類が消されたり改ざんされてるのにすぐ気づかなかったり、2週間経ってから書類に悪さするウイルスとか出てきたらどうするんでしょうね。ああもう、こんなことが露わになっちゃって、我らが日本経済の要である財務省が、世界中のクラッカーに狙われるのじゃないかと思うと心配でなりません。

 ていうか、想定外の事態が起こったときのためのバックアップだと思うんですが、職員が誤ってファイルを上書きしたり削除したりしちゃって、2週間以上経ってから、それに気づく、というよーな、普通にオフィスで起こるようなことすら想定していないというとこが、いろいろとすごいです。24億円もかけて。

 で、そういうわけで、例の森友学園関係の文書は、「この世に存在していない」のだそうです。
 お。断言しましたね。この世にないって。
 ほんとに「この世にない」んですね。
 いいんですね。言い切っちゃって。


 というか、これだけ疑われて、問題になっている売買の記録がなくなっちゃって、その検証すらできなくなっちゃってる事態に、まともな官僚なら、我が身の潔白が証明できないことに、ものすごく責任感じると思うんですが、むしろ嬉々として答えちゃってるの、なんかとっても不思議です。
 まあ、それを言うなら、夫人や自身の関与が疑われている首相は、自身や夫人の身の潔白を明らかにするためにも、率先して調査を進めさせるべきなのに、意地でも調査を阻もうとしておられるのも、とっても不思議ですが。

 それにしても.......「この世にない」って、強烈ですね。

◆5月11日(木) 六本木 ノチェーロ


(東京都港区六本木6-7-9 川本ビルB1)
お問い合わせ/03-3401-6801

1st 19:30 2nd 20:45 3rd 22:00(入れ替えなし) 
Charge:2,600円(おつまみ一品付)

アクセス/日比谷線・大江戸線六本木駅より徒歩2分

六本木駅至近の最高の立地の音響の良いステージでのライブです。美しい歌曲の数々をじっくりお聴き頂きますが、トークも炸裂........するかも! 
ギター福島久雄さん。
ネット予約

匿名での内部告発にはいろいろなやり方があるんだなあと思った件

 そういえば、ロシアのサーバーを通じて検察の隠していた書類がネットに晒されたのが5年前の憲法記念日です。
 正確には、ロシア版「宅ファイル便」みたいなファイル転送サービスを使って、5月2日の夜に何者かが、「健全な法治国家のために声を上げる市民の会」メールアドレス宛に、ダウンロードリンクを送ってくれたものを、あたくしがGoogle翻訳とか使って状況を理解して、ダウンロード。
 開いてみたら、「証拠書類一式」みたいなものでしたので、ネットに公開して晒したのが、5月3日の午前でございました。

 八木啓代のひとりごと:大暴露 とんでもないものが届きました 
 
http://nobuyoyagi.blog16.fc2.com/blog-entry-635.html

 あの日は、憲法記念日で、しかも土砂降りの雨だったので、多くの方がご自宅におられ、実に、たくさんの方にダウンロードしていただいたものでした。
 こういったファイル転送サービス。大きなファイルを誰かに送りたいときには、本当に便利ですね。

 いずれにしても、Wikileaksに代表されるように、インターネットのおかげで、内部告発は遥かに簡単になりました。

 相当前の話ですが、94年1月1日のメキシコ先住民ゲリラ蜂起事件で、メキシコ政府機関が、「外国人に先導されたテロ」と発表したのに対抗して、その蜂起で何が起こっていたのかを、たまたまその現場にいた旅行者がハンディカムビデオで録画していたテープがありました。メキシコ政府の主張が一瞬で崩れるそのビデオを、どう拡散するか。
 いまなら、YouTubeというものがありますが、あの当時はそんなのなかったですからね。

 なので、あのとき、そのようなビデオを持ち込まれたら、そういうものを安全に拡散するためには、コピーをたくさん作って、世界各国の記者に手渡し、それぞれでさらに拡散をしてもらうという「呪いのビデオ」方式にするしかなかったんですね。
 http://nobuyoyagi.blog16.fc2.com/blog-entry-370.html

(そういえば、テレカがなにかわからない青少年も出てきているということで、あのホラーの名作「リング」も、そのうち「意味がわからない」世代が出てくるのかもしれません)

 とはいえ、YouTubeだったら、身元を絶対にバラしたくない内部告発が安全にできちゃうのか、というとそうでもないわけです。
 あの少し前に尖閣ビデオ流出事件というのがありましたが、あれって、あっさり流出犯が特定されちゃいました。
 国家公務員法に反するということで、警察が、YouTube社日本法人に問い合わせたら、YouTubeの運営元であるGoogle日本法人は、あっさりビデオがアップロードされたIPアドレスを警察に差し出しちゃったんですね。
 それで、いまどきのネットカフェは、身分証明書出して会員登録しますから、いくら、使い捨てメルアドとか使っていても、どの日にどこのネットカフェのどのパソコンを使ってアップロードしたかがわかれば、そのときに使っていた人は、すみやかに特定されちゃったわけです。

 私に、検察書類を送ってくださった方は、そういうことはご存知だったのでしょうね。日本のファイル転送サービスでも、どうせ同じことになるだろうと。

 かといって、アメリカのファイル転送サービスも微妙です。日本の検察とFBIは捜査協力関係がありますから、ちゃっちゃとFBIが動いてくれるかもしれませんからね。こういうことは検察・警察関係者の方なら常識でしょう。

 だからロシアだったのかもしれません。
 ファイルをアップロードした発信者のIPアドレスを辿るためには、ロシア政府の協力が必要になりますが、そのためには、検察は日本の外務省を通じて、ロシアの外務省にお願いをしなくてはならないわけです。
 でも、そのためには、どういうファイルが流出したのか説明することになり、まさか、「日本の検察が、偽の報告書をでっち上げてた証拠のファイル」なんて言えませんわな。

 しかも、大規模麻薬売買とか凶悪テロとか、世界中の誰でもが「それは協力するべき」と思うほどの重大犯罪でもないんですから、あっさり断られるのが落ちでしょうし。百歩譲ってロシア当局に借りを作って協力してもらったところで、そのIPアドレスが、たまねぎだったりすると、世界的に大爆笑拡散ものになっちゃうわけですし。

 そういう意味では、オランダのWetransferとかでも良かったのじゃないかとは思いますが、まあ、ロシアのほうが、インパクトはありましたよね。
 
 いずれにしても、Google翻訳を使えば、ぜんぜん知らない言語でもそれなりの精度で翻訳できますし、そういう意味でも世界は狭くなったものです。

 といまここで、こういうことを書いたのは、単に5年前の事件を思い出しているだけなんですが、どこかから、ないはずの財務省の書類とかが出てきちゃったりしたら、嬉しいなあとか、ちょっとだけ思ったりもする、5年目の憲法記念日なのでありました。

じわじわきてます。森友学園問題

 森友事件。
 あまりに濃ゆいキャラクターの方々が次々に登場されるのを、あたくしは外野席からぼうっと見物人していたのでありますが、展開の面白さがじわじわきております。

 そもそも、教育勅語を幼稚園児に唱えさせて「安倍首相バンザイ」なんていうのは、まともな右翼の方なら、「天皇陛下をバカにしてんのか」と激怒されるようなことでありまして、なんといいますか、そういう左から見ても右から見ても論外な光景に対して、時の首相夫人が感銘の涙を流して名誉校長になる、なんていう滑稽さは、単独でもかなりアレなお話なんですが、そこに、莫大な国費が注ぎ込まれたみたいだとか、ゴミがあるんだか、それも実在するんだか幻なんだかという魔術的リアリズムな話になってきますと、もうラテンアメリカ系としては放っておけないじゃないですか。

 それにしても、官庁の中の官庁、日本で一番頭のいい人達が揃っているという財務省のエリートの方々が、どうやって、こんなゴミの山に足を突っ込んじゃったというのでしょう。

 と思っていたら、

「ゴミ以外にも面白い問題がありますよ」
と、知り合いの素敵なお兄さんから面白い計算を見せていただいちゃいました。

 問題の土地は、

平成27年1月鑑定:10年契約年額4200万
平成27年4月鑑定:50年契約年額3600万

(あれれ、契約期間が伸びて、ちょっと追加条件が加わったら、ここで600万円安くなっています)

そして、5月契約:10年契約年額2730万

あれれ、契約期間が戻ったのに、なぜか、賃貸料がもっと下がっちゃいました。
最初から考えると、なんと、わずか4ヶ月で1470万円、なんと、ここまでですでに、35%もお値引きになっちゃったんですね。まだ、本格的にゴミ出てないのに!(笑)

で、籠池さんは、それでも高いんで、半額にしてくれないかなあ、とアッキーにお願いしたわけですが、とすると、籠池さんが希望しておられたお支払い額は、

 2730万円÷2=1365万円
 10年分で、13650万円

てことですね。
すると、ああら不思議。

この売買契約には「買戻し特約」が設定され、登記もされています。契約条件に反した場合、売主が買い戻せるという特約ですが、この特約は民法で期間は10年以内と決められているのだそうです。なので、
あれ? 賃料を半額にして、買い戻せる最長期間10年で計算すると・・・

どういうわけか追加でゴミが出てきちゃった、というので8億円減額された土地売買価格は、10年分割で13400万円ですから、

あれれ?

(1) 借地契約の賃料を半額にして
(2) 10年後には無償で譲渡する

のと、同じ額になっちゃったんですね。谷さんへのFAXでのお願いの内容と、ぴったり同じ条件じゃありませんか。うわあ、すっごい偶然てあるもんですね。

こんな計算式見せられちゃうと、やっぱり、財務省と籠池さんとが、面談でどういうお話をなさったのかがとっても気になっちゃうじゃないですか。

でも、捨てちゃったんですよね。その面談記録は。
そして、交された会話も「忘れちゃった」というんですね?


さすがに、「どんなミッション・インポシブル?」と日本中で失笑を買った「データ2週間自動消滅システム」は撤回されましたが、それでも、

1.電子データだと容量の問題があるので、紙で保存している。(どういう鏡の国?)

2.電磁データは、サーバの容量がもったいないから、ちゃっちゃと消してるし、バックアップデータも2週間分だけしか取ってない。

3.データ復旧はできない。専門家ができないって言ったから。その専門家が誰かは内緒。

....だそうです。

そうですか。電子データより紙のほうが保存に適しているって、もろに経産省に喧嘩売ってるんですね。
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/e-doc/guide/nyumon2.html

(財務省と経産省が犬猿の仲っていう噂は本当だったのかな)

しかも財務省って、月次データすら保存してないってことなんですね。私みたいなしがない個人事業者でもやってることなんですが。

いやもう、天下の財務省がここまでケチらなきゃいけないなんて、今の日本、どんだけお金がないのか思い知らされるような、うら悲しいお話です。

なわけないだろうが。

というわけで、なんか、すごーく興味が湧いてきてしまいました。
ほら、目の前にプチプチがあると、どうしてもプチプチ潰しやりたくなっちゃうじゃないですか。

財務省の皆様、私の前にプチプチを置いちゃいけませんよ。

森友事件に関する2つの告発の行方

  森友学園事件に関する2つの刑事告発が両方とも受理されたようである。

 一点は、日本タイムズの川上道大氏による籠池氏への補助金適正化法違反容疑。
 もうひとつは、豊中市議木村真氏による被疑者不詳の背任容疑。

 しかし、受理というのは、入り口にしか過ぎないことを理解するのは重要だ。もちろん、一般刑事事件の場合、なかなか受理さえされないというケースが多いのも事実だが、違法行為の法的根拠と経緯が明白な告発状・告訴状であり、かつ、社会的にかなり注目されているような事案であれば、告発状がよほどの根拠薄弱、もしくは、そもそも法的に犯罪にならないような内容でない限り、(場合によっては、そういうものであっても)、受理はされるものだ。そういった意味で、「受理されたかどうか」は大きなことではない。

 しかし、前者に関しては、すでに郷原弁護士も指摘の通り、その補助金は全額返還されているのだから、起訴はほぼありえないものであるにもかかわらず、受理が大々的に報道され、「検察が動いている」ことまでが、報道されている。
 それを受けて、「巨悪の全貌解明」どころか、そういった「トカゲの尻尾切り」に利用されることは告発の本来の意図ではないとして、告発者の川上氏は、告発の取り下げも検討しておられるようだが、この取り下げに先んじて、この容疑、あるいは別容疑で、いまさら証拠隠滅の可能性などありえない籠池氏を逮捕し、勾留にもちこまれるようなことでもあれば、文字通り、「告発をこれ幸いと悪用して、トカゲの尻尾切りと口封じに利用」ということになってしまうだろう。

 一方、後者の木村氏の告発については、9億5600万円の土地が1億3400万円になった件について、適正な価格で売却しなかったことにより国に財産上の損害を与えたという被疑者不詳の告発である。この告発の問題は、被疑者が不詳なので、検察が不起訴にした場合、検察審査会に申し立てをしても、検察審査会には捜査能力はないので、起訴議決が出る可能性がほぼないという点だ。なので、検察にやる気がなければ、あるいは「ここでも忖度が行われる」のであれば、不起訴を出して、「なかったことにしてしまえる」。 
 なんといっても、現役特捜検事が、事情聴取と180度違う内容の報告書を数時間後に作成していながら、それを虚偽ではなく「悪意のない勘違い」ですませ、なんの罪にも問わなかった前科のある組織である。財務局の職員を形式的に呼び出して穏やかに話を聞き、「適正と判断して手続きを行ったので、背任ではない」という判断を下したとしても、ありえないこととはいえない。

 もしも、検察がまともに機能しているのであれば、証拠隠滅などが行われる可能性が高いのだから、すみやかに、検察官が財務局に立ち入って関連書類を押収する強制捜査がなされるだろうし、それがなかなか行われないのであれば、前述の指摘の通り、「どうせ検察審査会の審査による強制起訴はありえないんだから、楽勝」と甘くみて、形だけの事情聴取を行って、さっさと証拠不十分なり嫌疑なしの不起訴を出してしまうという経過を辿ってしまうだろう。

 きわめてブラックな事件の全貌を明らかにするべく行われた告発を利用して、逆に、事件を法務検察の力で葬り去るということにならないか。

 もちろん、私は検察は真に反省して、まともな捜査を行ってくれると信じたい。
 それだけに、この2つの告発の行方を注視しておきたいところである。
プロフィール

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Author:PANDORA
ラテンアメリカと日本を拠点に活動する音楽家・作家 八木啓代のBlog
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