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いろいろ。特に、Jedit Xのポインタが消えてパニクってる方は必読

 先日ご紹介したクラウド・ファンディング、なんと開始2日で、目標金額に達するという快挙を達成いたしました。
 それで、確実を期すために、そもそもの目標金額を低め(最低限)に設定していたこともあり、第二目標金額を設定したのですが、そちらも、なんとクリアしました。
 ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございます。

 八木さんがそこまでして薦めるのだから、きっと面白いに違いない、と言って、ご投資いただいた方々の期待にお答えするべく、鋭意、字幕作成中でございます。
 面倒といえば面倒な作業なのですが、映画自体が面白いので、字幕をつけながらも、ドキドキハラハラしながらやっております。
(もう、ストーリーも結末もわかっているわけですが、面白い映画って、何度見ても発見があるのですよね)

 クラウドファンディング自体は今月末まで続いておりますので、どうぞ、いまからでもご協力いただける方は、心から歓迎いたします。予告編だけでも見てね。
 https://readyfor.jp/projects/caido

 ところで、そんなこんなで、愛用のエディタソフト Jedit X を酷使していましたら、突然、書いていて、カーソルが消えてしまうという謎の現象が。

 ええええええええ。どういう呪いよ、これ。

 で、なにか環境設定が変わったのかといろいろ確認したり、あるいは Mac そのものの不調かと思い、再起動したり、セーフブートしたり、PRAM クリアしたりとおろおろしても、やはりどうにもなりません。
 そこで開発元のアートマン21さんに泣きつきましたら、10分でお返事をいただけ、そちらのユーザーサポートでも、同様の現象が確認されているとのこと。

たぶん、Jedit Xで利用していたマウスポインタ「Iビーム」画像が macOS 10.14.1でシステムから削除されてしまったためではないかと推察されます。Jedit Xはすでに開発を終了しておりすぐに対応することは難しいです。後継のJeditΩのご利用をご検討いただけると幸いです。

 だそうです。ええんええん。Jedit X ずっとおまえが好きだったのに。
 ただし、これは macOS の問題ですので、同じ現象が起こって慌てている全国の皆様の貴重なお時間を無駄にしないため、ここであえて報告させていただきます。

 そこで、後継の JeditΩ をダウンロードし、環境設定を自分好みに整えたのですが、書類比較機能は強化されているようだし、英文字と日本文字の間に自動で半角スペースを入れてくれる機能などがあり、これはこれで使い慣れたら、ものすごく便利そう(と思うしかありません。ええんええん)
 もちろん、後継機なので、もともとのJeditの強みである圧倒的な速さや軽さも、翻訳のときの「神」機能である分割ビューとかも、健在です。
 ただ、Jedit X で愛用していたいくつかの小便利なアップルスクリプトがまだ準備されていませんでしたので、ちゃっちゃと書きました。
 なので興味あったら、お使いください。

 →いろいろなかっこで囲む(「」『』【】〔〕)

 そんなこんなでばたばたしておりますが、来週から来月にかけて、素晴らしい女性ピアニスト柳原由佳さんとのライブを関西で開催いたしますので、そちらもよろしく。

11月25日(日) 大阪本町・Music Spot 燈門
( 大阪市中央区瓦町4-4-14 日宝ニュー本町ビル1F ) お問い合わせ/06-4708-8844
13:00 Open 13:30 Start
前売¥3000 当日¥3300+1ドリンク
アクセス/地下鉄御堂筋線「本町」駅徒歩4分。
 2018年7月より店主を変更し、グランドピアノも入れ、「小さな音の燈火をあなたの心に届ける」をコンセプトにした、大阪の音の憩いの空間「燈門(ともん)」での二度目のライブです! 新進気鋭のピアニスト柳原由佳さんとの共演! 日曜昼ですので、時間お間違えなく!
ピアノ柳原由佳さん
 フライヤー ダウンロード ご予約

11月29日(木) 神戸 gallery zing
( 神戸市東灘区本庄町1-16-12 サンフォレストビル1階 ) お問い合わせ/078-413-4888
19:00 Open 19:30 Start
前売¥3000 当日¥3500+1ドリンク
アクセス/JR「甲南山手駅町」駅徒歩5分、阪神「芦屋」駅徒歩14分
 神戸・甲南山手の素敵な音空間, gallery zingでの初ライブです! 新進気鋭のピアニスト柳原由佳さんとの共演!
ピアノ柳原由佳さん
 フライヤー ダウンロード ご予約

12月20日(木) 新宿 る・たんあじる
( 東京都新宿区新宿3-11-6 ) お問い合わせ/03-3356-2832
18:30 Open 20:00 Start
Charge ¥3000
アクセス/東京メトロ「新宿三丁目」駅徒歩5分、JR「新宿」駅徒歩9分
 新宿の素敵なお店、る・たんあじるに初登場。新進気鋭のピアニスト柳原由佳さんとの共演!
ピアノ柳原由佳さん
 フライヤー ダウンロード ご予約







超絶面白いラテンアメリカ映画の件

さて、ひさびさの映画ネタです。
じつは、ものすごく面白い映画を見つけ、それを字幕翻訳することにしました。

1970年代、軍事政権下のアルゼンチン・トゥクマン州の片田舎ポソ・オンドの村に、天から男の遺体が落ちてきた。

軍のヘリから落とされたらしいその遺体を、村人たちは丁重に供養するが、いつしか、拝むと御利益があると信じられるようになり、聖人として信仰の対象となっていった。

それから40年の時を経て、その村に、調査団の法医学者たちがやってきた。

「聖人の遺体」を掘り返すことに抵抗する村人を説得し、DNA鑑定を行ったことで、その「天から落ちてきた男」にかかわる驚くべき真実が明らかになっていくー。

遺体は本当に聖人にふさわしい存在だったのか?
そもそも、どうして天から落ちてきたのか?
なぜ村人は彼を祀ったのか?

1970年代、軍事政権下のアルゼンチンで何が起こっていたのか? 
「男」の出身地に伝わっていた悪魔伝説の真相は?
そして、すべてが明らかになったとき、「聖人」に対して村の人々の取った意外な行動とは?

軽快なアルゼンチン民謡のリズムに乗って、信じられないような実話を追う中で、今もアルゼンチンの社会に影を落としている事件が、ミステリアスに浮かび上がってくる。

....という、ガルシア=マルケスの小説顔負けの、「衝撃の実話」のドキュメンタリーです。

どうです。面白そうでしょう?
poster.jpg

ファンタジーのようでいて、じつは、法とは何か、裁くとは何か、正義とは何か、ということを考えさせる内容でもあります。民間伝承の生まれ方、という点でも興味深い。

そして、話の内容もさることながら、最高峰の音楽家たちが参加した、アルゼンチン北西部の民俗音楽も素晴らしいのです。
.....というわけで、この映画の字幕制作のためのカンパを、いま、集めております。

下記でクラウドファンディングを開始いたしましたので、ぜひ、予告編だけでもごらんください。(もちろん日本語字幕付きです)
https://readyfor.jp/projects/caido

映画やミュージカルでも有名な「エビータ」の死後、国内混乱の末にクーデターで成立したアルゼンチン軍事政権は、数万人とも言われる行方不明者を出したあげく、1982年のフォークランド紛争後に崩壊します。

しかし、その後も軍事政権の恐怖政治の爪痕は残っていたと言われており、長い時間をかけて、いまも軍事政権時代に何が起こっていたのかという事実の検証が行われているのです。

この映画は、その検証調査の中で明らかになって、全アルゼンチンに衝撃を与えた事件の詳細が、ドキュメンタリーになったというだけではありません。

真実が明らかになっていく過程は、ミステリ小説のようにスリリングです。そして、恐怖政治の下に置かれた人間の心理というものの普遍性にも迫っていくように思われます。

そして、すべてが明らかになったとき、「聖人」に対して、村の人々の取った行動は? そこで下した決断とは?

それは、日本に生きる私たちにとっても、とても興味深い80分となることを保障します。
本当に素晴らしい、そして内容の深い映画ですので、是非、ご協力いただけましたら、幸いです。また、もし可能なようでしたら、お友達などにも、声をかけていただけましたら、心から感謝いたします。

映画公式ページ(日本語)
http://caido.latinamerica-movie.com/

ノーベル賞と疑似医学:トンデモが湧いて出て来るぞ

しばらく前のことですが、銀行員のお兄さんの熱心なおすすめで、とある銀行主催のセミナーに参加したことがございました。この手のものは、ふつうはまず参加しないのですけど、テーマが「最新の高度先進医療」についてということだったので、覗いてみようと思ったのです。
といいますのも、あたくし、飲み友だちにお医者さん多いですので、多少、話のネタになるかなと思ったのと、あたくし自身がかつて精密検査で「悪性腫瘍の可能性極めて大」と診断されたことがありまして。(この件は、おかげさまでいまだに、この世にはばかっているわけなんですが)

で、結論から言うと、そのセミナーの内容は、完全なトンデモ系でございました。
笑っちゃうのは、講師と称する人物がそもそも、医師でも研究者でもなんでもない、一般社団法人の代表を称するだけの方で、クリニック系免疫療法を絶賛おすすめされていた、と。(藁)
で、なぜ、そういうセミナーを銀行がやったのかというと、高度先進医療対応が触れ込みの保険の売り込みだったわけで、したがって、「保険適用内のがん治療には問題が多く、副作用が少なく世界的に注目している最新医学は保険適用にならないので、高度先進医療対応の民間保険に入りましょう」という露骨な宣伝だったわけ。
銀行も落ちたものです。貴重な時間を無駄にしました。

なんで貴重な時間を無駄にしたと断言できるかというと、確かに高度先進医療を対象にしている民間保険はあるのですが、すごく小さい字で「厚生労働省が認めた高度先進医療」だけを対象にしていることが明記されているのを知らないあたくしではなかったからです。
で、「厚生労働省が認めた高度先進医療」は、そう簡単に、患者が希望して、ほいほい受けられるものじゃないのです。
というか、Googleあたりに広告出しているようなクリニックでやってるのは、厚生労働省が認めてる高度先進医療じゃないです。
そもそも、「保険のきかない高度先進医療」というのは、治験レベルの話なので、体質や病状など膨大なチェックポイントが完全に適合しないと受けられません。患者さんが希望して受けられるもんじゃないんですよね。
で、今回、ノーベル賞を取ったがん免疫療法の研究に関しては、あたくしのランチ友だちであり、本庶教授のご研究に詳しいインペリアルカレッジ・ロンドン上席講師の小野昌弘先生がブログで解説しておられるので、そちらを参照なさってください。
https://news.yahoo.co.jp/byline/onomasahiro/20181003-00099152/

で、今回、受賞した免疫療法の最大のポイントは、素人がなんとなく想像するような「免疫を強化してがん細胞を壊す」ような単純なことではなく、「もともと免疫という名の攻撃力を持つキラーT細胞のブレーキを止めることで、自己免疫力を最大限にまで引き出し、がん細胞を治療する」ことです。
では、なんで、そもそもT細胞にブレーキなどあるのか。
それは、免疫とは、そもそも体の異物を認識し排除するための役割で、そういう意味では、がん細胞は「異物」ではあるのですが、そこはずるい奴なので「あたしは異物じゃありません」というサインを出して、T細胞を騙すのですね。なので、がんは増殖するわけです。
ですから、このT細胞のブレーキを外すことで、「あたしは異物じゃありません」というサインを出していたとしても、容赦なく、そのがん細胞を叩く、という仕組みなのです。

というと、もうここで頭のいい皆様にはおわかりでしょう。
そうなると、今度は、そのT細胞が、異物ではないもの、つまり、自分の正常な細胞や臓器を攻撃するようになることが起こりえてしまうわけです。
T細胞が、異物でない、自分の細胞や臓器を攻撃するようになるとどうなるか。
自己免疫疾患という過剰反応が起こります。自己免疫疾患とは、たとえば、膠原病はその典型的な例。甲状腺機能異常症や関節リウマチもそうです。
つまりT細胞のブレーキを外す、ということは、そういう事態が起こるリスクを伴うわけです。
だから、小野先生曰く、これは「肉を切らせて骨を断つ」療法なのであり、けっして、「自分の免疫だから副作用がない」とか「抗がん剤に比べて体に負担が少ない」ような代物ではないわけです。

ましてや、現状では、効果のある症状は限定されていて、がん患者なら誰にでも試せるようなものでもありません。
たとえば、オプジーボによる治療は、「手術による治療が難しいメラノーマ(悪性黒色腫)、手術による治療が難しい進行・再発の非小細胞肺癌、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」限定で、しかも、アレルギーの可能性のある人や自己免疫疾患にかかったことのある人は受けられないわけですし、その投与もきわめて慎重を期さなくてはならないわけ。
そして、現段階では、抗がん剤や放射線治療の併用での安全性がわからないため、併用もできませんし、対象になったとしても、上記のリスクがあり、かつ、効く可能性は20%ほどです。

つまり、あくまでも、ノーベル賞受賞ポイントは、「発想・手法として画期的であり、しかも一定の効果が確認されたので、これから研究を進めていく方向としてきわめて有効」ということです。
逆に言えば、これ以外の免疫療法と称している代物は、「いくらやっても有効なエビデンスがない」。ぶっちゃけいうと、牛乳にイソジンたらすような、おまじないレベルということ。
(※牛乳イソジンは、健康に害がある可能性さえありますので、絶対にやらないように)

ちなみに、本物の免疫療法に詳しいお医者さんによると、免疫療法で効く可能性がある(つまりエビデンスがある)のは、このオプジーポ(抗PD-1抗体)とCAR-Tだけ。オプジーポは、保険適用されたこともあって薬価が大幅に下がり、一回の投与の薬代が40万円ほどになりましたが、薬代だけで数千万円です。(ただし、保険適用なので、高額療養費制度が適用されます)
保険適用されないCAR-Tの場合も、薬価だけで数千万円クラスの世界。
つまり、そのへんのクリニックで数百万とか言ってるのは、はっきり言って詐欺です。それから、言うまでもなく、「免疫は個人によって違うので、大規模治験に向かない。だから、統計上の問題がクリアできないので、エビデンスがないなどという不当な評価を受ける」「患者さんが希望しても、日本の医療界が閉鎖的なので免疫療法が受けられない」などというのは、詐欺師の片棒担ぎのタワゴトです。

もちろん信じるものは救われますし、鰯の頭も信心、プラセボ効果というのも実際にあります。がんであっても、ごくまれには自然治癒する例だってありますから、アレな療法を受けて「治っちゃった」人は、ぜったい「いない」とは言い切れません。しかし、アレ系の診療はたいてい「標準治療と併用できる」とか謳っているところなども、いろいろアレです。
(とはいえ、標準治療を完全拒否して、みすみす勝ち目のないギャンブルで亡くなるよりは、併用の方が良心的とも言えます)
ということで、みなさま、疑似医学や独自研究詐欺にご注意を。

カツカレー食い逃げとか謎の文書とか、内緒でいろいろやる人はどこにでも

 昨日はなんとカツカレー食べちゃいましたよ。
 カツカレーなんて、カロリー高くて健康に悪そうなもの、ここ数年食べてなかったんですけどね。もちろん、あの方たちの影響です。
 っていうか、あれだけテレビでもネットでも「カツカレー」という言葉が乱舞しますとですね、やはり、意識がそっちに行っちゃうわけです。

 で、カツカレーは食い逃げ事件に発展したわけですが、とはいっても、人間、最後の瞬間に気が変わるなんてことはあるわけです。ぽとぽと落ちていたしずくが、最後の一滴でコップからあふれることだってあるわけです。なので、必ずしも、食い逃げというのは正しくないとは思うんですけどね。

 とはいえ、そうでなかったのだとすると、これは、「面従腹背」の見本ということになりますわな。正面切ってノーと言えない立場の方や、地縁などの事情で投票を事実上強要されている人でも、この手があるんだよって。
 沖縄でもどこでも、です。

 そういえば、7月1日に野党が大勝したメキシコ大統領選挙でも、与党が相当額の裏金をばらまいて、住民の反応も極めて良好で、したがって優勢を確実視していた地区で蓋を開けたらボロ負けしてたんですね。多くの選挙民がにっこり笑って裏金だけ受け取って、そういうことするような候補に入れなかったわけです。なにこれ、賢いわ(爆)

 ということで、もちろん正々堂々としているのは立派ですが、そうでない方もそれなりに、意思表示の方法はあって、ある意味、その方が効果的だったりすることもあるというわけです。

 などと言っていますと、複数のメディアの方から、例の5ちゃんねるに出てきた伊藤詩織さん関連の文書についてお問い合わせが。

 なんで、あたくしに? ただの歌手なんですが。
 というより、その後、当会に届けられたりするかも、ってことなんでしょうか?
 いずれにしても、問題の文書、ペラ一枚のしかも写真では信憑性は低いとしか申し上げようがありません。決裁書類でもなんでもない、偽造しようと思えば10分で作れるものですので、前後時系列のメモなどある程度の分量があるとか、それが偽造ではないことを示す他の証拠などがないと、信用度は皆無に近いと思います。

 そこで思い出してしまったのですが。
 あの陸山会事件で現役検察官たちが組織ぐるみで偽報告書をでっち上げて、検察審査会を騙したというトンデモ事件で、その動かぬ証拠となる偽報告書一式を、心あるどなたかが、どっさり当会に届けてくださった事件では、なんといっても、その書式の完璧さと分量の多さでもって、その信憑性が極めて高く、さらに公開数時間で、複数の関係者の方が本物認定してくださったので、ひとつの事件となったのですが、じつは、いまだに、流出犯は不明です

 当然のことながら、検察関係者や裁判所関係者の方が流出犯でしたら、国家公務員法違反ですし、弁護団からの流出なら刑訴法違反となりますので、流出させたのがどなたであれ、時効が来るまで「自分がやりました」とはいえませんわね。(時効が来たって、言えない人は言えないでしょうし)

(ちなみに、あたくしは「落とし物を拾っただけ」の善意の第三者ですので、落とし物の存在をネットに公開しても、いかなる罪にも問われる可能性はありません)

 とはいえ、当然のことながら、当時、警察も検察も犯人捜しに血道を上げたのは事実です。でも、それでも流出犯はわからなかった。

 その少し前に尖閣ビデオ事件というのがありましたが、あの事件の犯人があっさり特定されたのは、警察がYouTubeの日本法人にIPアドレスを問い合わせたら、YouTube側があっさり問い合わせに応じちゃったからです。で、そのIPアドレスで、ビデオをアップロードしたパソコンを特定して、神戸のインターネットカフェで、該当時間にそのパソコンを利用したユーザーがあっさり特定されちゃったという、簡単な事件だったのですね。

 なのに、この検察証拠流出事件の犯人がわからなかったのは、問題の文書がロシアのサーバに置かれていたからです。
 日本法人がないから、日本の警察も検察も乗り込みようがない。

 とはいえ、これがアメリカのサーバなら、日本の検察と米国FBIは捜査協力体制にあるので、FBIが動いてくれます。で、この年の4月にFBIがアメリカのサーバに圧力かけて使用者を開示させる事件が起こっています。

 ところが、相手はロシアですからね。
 日本の検察または警察は、日本国外務省にお願いし、日本国外務省はロシアの外務省にお願いし、そのロシアの外務省から問題のサーバ会社に情報開示を請求しなければならないわけです。
 で、これが、国際的な麻薬密売ルートとか人身売買事件とか、テロ事件とか凶悪殺人事件とかの捜査なら、国際協力で、それを試みる値打ちはあるでしょう。少なくとも「協力をお願いする」大義名分はあるというわけです。
 でも、「検察がデマ報告書をでっちあげていて、その犯罪の証拠が流出して貴国のサーバにあるんですけど、その犯罪の証拠を持ち出した犯人をどうにかしたいんで、IPアドレス開示してくれ」というような恥さらしは言えませんわね。ふつう。
 そういう裏取引までしようとするなら、それ相応のお土産でもないと、ロシアもほいほい承諾するわけないですし。
 で、そこまでやったところで、相手のサーバ会社に
「あ、でも、うちは、IPアドレスのログ取ってませんので」
と言われちゃったらおしまいで、それが事実かどうかを調べることすらできないわけで。

 1万歩譲って、そのロシアのサーバがIPアドレスを開示してくれたところで、そのIPアドレス情報だって本物かどうかわからないし、仮に本物だったとしても、そこまで読んでロシアのサーバを使うような犯人なら、当然、たまねぎブラウザ使ってIPアドレスの偽装ぐらいやってると推認するほうが自然です。

 というわけで、警察は(あたくしが聞いた話では)わりとすぐ捜査本部も解散して、あっさりあきらめちゃったみたいです。
 つまり、あれは未解決事件なのでございます。

 で、ふと思い出して、当時利用されたロシアのサーバを調べてみましたら、当時のダウンロードリンクが切れているのも道理で、名前が変わり、サービス自体も改良されているみたいです。
 http://free.arinco.org/storage/yandex/
 連絡に使われたYandexメールは、ロシア最大のポータルサイトの、最新のメール機能を備え、容量実質無制限。送信 IPアドレスはマスクされるし、自動転送も可能なら、携帯電話の登録も不要。たまねぎでのアカウント取得や運用も可能。
 http://free.arinco.org/mail/yandex/
 申し込みはこちらからできるみたい。

 で、このメールサービスのストレージサービスから添付ファイルの形でファイルを送ることもできれば、ストレージサービスからダウンロードリンクを送ることもできる、と。あら、便利。

 内部告発をしたい方向けというより、普通に便利なサービスのようです。

 ということで、今夜のおかずは鯖の味噌煮、かな。

ニューヨークからメキシコまで

酷暑の日本を早々に飛び出して、ピースボートのご招待で、ニューヨーク〜ハバナ〜ケイマン諸島〜コロンビア〜パナマ〜コスタリカ〜メキシコの船旅に乗船してまいりました。
(時々間違える方がおられるので、あえて先に書いておきますが、捕鯨反対船に乗って網とか切っていたわけではありません。あれはグリーンピースというまったく別の団体です。)

ピースボートは、昨年、ノーベル平和賞を受賞したICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)の構成団体で、豪華客船に1000人以上の乗客を乗せて世界一周の船旅をやるNGOでございます。

とはいえ、実はあたくし、ニューヨークは初めてでしたので、いきなり船に乗るのももったいなく、ホテル代は自分で払うからね、と、3日前にニューヨーク入りを決めたのですが、あとでニューヨークってホテル代がバカ高いのに気づいて顔面蒼白。ユースホステルの相部屋が80ドルとかって、あんまりじゃね?

とはいえ、Airbnbの助けを借りて、無事、マンハッタンで安い民泊のお部屋をゲット。もちろんミッドタウンではなくてハーレムなんですけど、なんの問題もなかったっす。ていうか、ハーレムだと、ミッドタウンまで地下鉄ですぐなのに、物価安いし、美味しいテイクアウトのお店いっぱいあるし、普通に街角に「米国とイスラエルがパレスチナでなにをやっているかについての勉強会」を教会でやるというようなポスターが貼ってあったりして、私のような人間にはすこぶる居心地良かったです。

そういうわけで、お昼にはメトロポリタン美術館を皮切りに、近代美術館(MOMA)〜グッゲンハイム〜フリッツ・コレクションなど、美術館三昧を愉しませていただきました。

メトロポリタンの巨大さはさすがでしたが、個人的には、印象派以後を近代の抽象芸術の萌芽とみなしたMOMAの一連の作品展示に、蒙を啓かれました。じつは、アメリカンポップアートって大嫌いだったのですけど、あの空間で、ロイ・リキテンシュタインやジャスパー・ジョーンズのオリジナルを見ると、あれはけっして悪ノリを持て囃したようなものではなく、激しい主張なのだというのがよくわかりました。美術作品はやっぱりオリジナルです。どんなによく撮れているものであっても、写真集ではわからないものがそこにありました。それからね、ジャクソン・ポロックは天才だわ。

それとは対照的なフリッツ・コレクションも、本当に値打ちがありました。アメリカの金持ち半端ない。ティツァーノやブリューゲルやアングルやゴヤやベラスケスがぽんぽんあるんだもの。しかも、フェルメールを3点も見られるなんて。それも名品です。
ここの展示作品は、他の美術館に貸し出しをしないそうなので、本当にここに行かないと見られない逸品がたくさんありました。

で、ピースボートに乗船しましたところ、スタッフの方に「今晩、国連関係のイベントあるので、全編英語ですけど、いかがですか?」
好奇心旺盛なあたくしとしては、もちろんOKして、時間の少し前に会場にまいりますと............なんと正装・盛装のレディース&ジェントルマンがご入場中ではありませんか。そうなのです。ジーンズ+Tシャツで入れるような雰囲気ではなかったのです!
慌てて船室にかけ戻って、超特急でメイクしてドレスに着替えて、やっと入場。
ハイソな雰囲気だったのも当然で、国連の正式な共催イベントで、国連事務総長代理、国連理事会議長、各国大使といった人たちがぞろりといらっしゃっていたわけです。ああびっくりした。

まあ、そういった旅のあと、キューバを経て、メキシコに戻ってきたわけですが、メキシコは7月1日の歴史的大統領選挙の熱気がやっと落ち着いてきたところでした。

なぜ、歴史的かといいますと、ここ20年以上、有力野党候補に対するメキシコ版陸山会事件といえるような冤罪でっち上げ事件(といっても時系列的にはこっちの方が先)や不正選挙疑惑、その挙げ句の汚職三昧や麻薬戦争で国が大混乱、と、ここ10年以上いいところのなかったメキシコで、奇跡的に民主派が勝利、それも圧勝した選挙だったからです。
というか、相当の買収や票の入れ替えもあったようなのですが、それでも、民主派候補の得票があまりに圧倒的だった、というのが真相のようで。
https://www.bbc.com/japanese/44678849

ちなみに、上記記事では左派と書かれていますが、新大統領ロペスオブラドールことAMLO(アムロ)は、政治的にはゆるい中道やや左派ぐらいの人です。メキシコ政界が極右化していたので、相対的に左に見える、という感じ。ただ、私利私欲がなくてお金にキレイであるという点では、多くの人の意見が一致しているところです。

メキシコの現政権下では、大統領夫妻がお友達に国有地を不正売却したり、便宜を図ったり、大統領のお友達がレイプ事件を起こしてそれがバレても誰も罪に問われないとか、まるで冗談みたいにどっかの国そっくりなことが続いたので、国民の怒りが爆発しての、野党大勝利というわけです。

で、与党のPRIは今回の選挙で、1票2000ペソ(約12000円)でかなりの金をばらまいていたのですが、しかし大敗北。笑ったことに、PRIが堅いとみなしていた地区でAMLOが圧勝した。つまり住民は、金だけ受け取ってAMLOに入れたようです。メキシコ人、賢いよ〜(笑)

とはいえ、メディアはほぼ反AMLOでネガキャンが酷く、ネットもかなり工作されていたので(*この点詳しくはこの記事参照)、はっきりいって、選挙スタッフたちも、ここまで差がつくとは思っていなかったとのこと。

で、12月から大統領職に就くその新大統領。党首を務めるのも、政党はMORENA(国民再生運動)という、旧野党PRDから別れた新政党です。思えば、2005年の大統領選で、最有力候補で当選確実とされていたAMLOが、まさに、陸山会事件そのものの、通常なら訴追の対象にはなり得ないような単なる手続きミスを、不法行為だとして検察が暴走して訴追しようとした事件の時(そういう意味で、陸山会事件とそっくりだった)、当時の所属政党であった中道左派政党PRD(民主革命党)主流派は、不当な攻撃を受けていたAMLOを守ろうとはしなかったのですね。で、最終的に党が割れて、AMLOは親しい議員と共に別の政党を作ったわけです。

で、その古巣のPRDときたら中道左派を標榜してたくせに、大統領選ではAMLO憎さのあまり(?)、右翼政党のPAN(国民行動党)と組むという、まるで前原&細野みたいな真似をやったあげく、地方選挙でもボロ負け。支持率わずか2.8%。5つの州では、10000票もとれないという大惨敗。首都圏でなんとか5%とって、かろうじて政党要件だけはぎりぎり満たした、という、まるで日本のどこかの党みたいなことに。離党者続出状態なので、おそらく次の選挙までは保たないとみられています。そのあたりも、国民民主党日本のどこかの党みたい。

というわけで、まるで日本の政界の鏡像を見ているようなメキシコ政界だったのですが、国民が変にさとったりあきらめたりしないで民主派が圧勝したところが、日本と決定的に違うところです。

ということで、新大統領就任の12月1日以後、いろいろな改革、というより、「改革するとかいう名目の下でぶっ壊されて、与党政治家やそのお友達の食い物にされてきた様々なものごと」の正常化の鉈が振り下ろされるようです。早々にあっと驚く新政策も打ち出される予定。

そのひとつが、麻薬の合法化です。おそらく年明けには日本の新聞でも、ちょっとした騒ぎになるでしょう。
そして、麻薬マフィアとの話し合いについて勝算もあるようです。むしろ、やばいのは麻薬マフィアそのものより、麻薬マフィアから莫大な裏金を受け取っている司法関係者と軍隊。彼らが手を組めば、クーデターも冤罪でっち上げも可能だからです。そういう意味では、安心はできないし、目は離せません

というわけで、八木も9月には、いろいろお土産を持って日本に戻って参ります。
9月13日には、兵庫県伊丹市のイタリアンレストランAntonさんで、ひさびさのディナーライブ。
レストランAntonは、かなり前から八木が大ひいきにしていたお店で、お料理が美味しいのはもちろんなのですが、丹波篠山の鹿肉という超高級ジビエがリーズナブルなお値段で食べられることでも有名なお店です。(呼んでいただけてうれしいわ)
関西方面の皆様には、ぜひ、おすすめです!

また、20日には、東京で恒例のノチェーロでのライブです。いろいろ新曲も準備しておりますので、お気軽においでください。

それから、9月8日にはこんなびっくり講座もあります。お暇な方は、どうぞ!
https://www.asahiculture.jp/yokohama/course/e1d75e0a-18a9-307f-3641-5ae930d9284b


9月13日(木) 伊丹 イタリアンレストランAnton

(兵庫県伊丹市西台3-1-12) お問い合わせ/072-770-2923
Open 18:00 Start 20:00
料金:A:2000円(1ドリンク付)、B.3500円(軽食コース付き・ドリンク別)、C.4500円(特別コース付き ドリンク別)
アクセス/阪急伊丹駅より南側(交番のあたり)道を渡って角が二宮眼科の筋を南下徒歩2分。駐車場は近隣のパーキングを利用可。その場合200円のキャッシュバックあり

ヘルシーな鹿肉料理でも有名な絶品のイタリア料理店アントンさん(実は八木は開店当初からのファンです) 素晴らしいお料理もお得にお楽しみになれるプランです!! ギター:西本諭さん

ネット予約

9月20日(木) 六本木 ノチェーロ
(東京都港区六本木6-7-9 川本ビルB1) お問い合わせ/03-3401-6801
1st 19:30 2nd 21:00 (入れ替えなし) 
Charge:2,600円(おつまみ一品付)
アクセス/日比谷線・大江戸線六本木駅より徒歩2分

六本木駅至近の最高の立地の音響の良いステージです。美しい歌曲の数々をじっくりお聴き頂きます! ギター:福島久雄さん。

ネット予約

プロフィール

PANDORA

Author:PANDORA
ラテンアメリカと日本を拠点に活動する音楽家・作家 八木啓代のBlog
公式サイト http://nobuyoyagi.com

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★新刊情報
3.11を心に刻んで (岩波ブックレット)
人は、どのような局面において言葉をつむぐか。30人の執筆者が震災を語ったエッセイ集。澤地久枝、斎藤 環、池澤夏樹、渡辺えり、やなせたかしらと並んで八木も寄稿。
刑事司法への問い (シリーズ 刑事司法を考える 第0巻) (岩波書店)
日本の刑事司法の何が問題か、どのような改革が求められているか。刑事法研究者、実務法曹の他、八木も執筆しております。
禁じられた歌ービクトル・ハラはなぜ死んだか(Kindle版)
長らく絶版状態だった書籍をリクエストにより電子書籍で再版いたしました。八木啓代の原点です。
検察崩壊 失われた正義(毎日新聞社)
5刷。この一冊で特捜検察の現実がわかります。
ラテンに学ぶ幸せな生き方(講談社)
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キューバ音楽(青土社)
ラテン音楽ファン必読!キューバ音楽のすべてが理論も歴史もわかります。浜田滋郎氏激賞
貧乏だけど贅沢(文春文庫)
沢木耕太郎氏との対談収録

★ライブ情報
11月15日(木)六本木・Nochero
Vo. 八木啓代 G. 福島久雄
11月25日(日)大阪・燈門
Vo. 八木啓代 Pf. 柳原由佳
11月29日(木)神戸・gallery zing
Vo. 八木啓代 Pf. 柳原由佳
12月20日(木)新宿・るたんあじる
ライブ&講演詳細はこちら



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